トリプルアクセルなしでも…真央、0・17点差2位発進
2012年11月03日 06:00
フィギュアスケート
女子ショートプログラム(SP)で、浅田真央(22=中京大)は62・89点で2位発進。世界選手権で6位に沈むなど苦しんだ昨季終了後に現役引退も考えたが、今季GP初戦で好スタートを切った。63・06点でSP首位のユリア・リプニツカヤ(14=ロシア)とはわずか0・17点差で、3日のフリーでGP通算9勝目を狙う。男子SPは高橋大輔(26=関大大学院)が84・79点でトップ。町田樹(たつき、22=関大)が2位につけた。
柔らかなスマイルに政治的な問題は関係なかった。尖閣諸島国有化による日中関係悪化が懸念され、選手に警備員がつく厳 戒態勢で行われた今大会。ほぼノーミスの演技を見せた浅田に、中国人ファンからも温かい拍手が降り注ぐ。会見では尖閣問 題に関する質問が中国人記者から出たが「上海に来る前は不安もあったけどたくさんの方が応援してくれて、凄くうれしかった」とサラリと答えた。トリプルアクセル抜きの構成で首位リプニツカヤに技術点では及ばなかったが、表現力で僅差につけた。
今季は特別な覚悟で臨んでいる。昨年12月に最愛の母・匡子(きょうこ)さんが死去。大きな悲しみを抱えてリンクに立ったが、代名詞のトリプルアクセルが全く決まらず、世界選手権で6位に沈んだ。これまでシーズンを終えてもすぐに次の目標を設定してきた浅田だが、昨季終了時はまったく先が見えなかった。スケート人生で初めて、現役引退を考えた。
オフは自己最長の2週間の完全休養。6月のハンガリー合宿を経ても、まだ気持ちは競技に向かない。決意が固まったのは7月。日本代表合宿に参加し、他のスケーターの懸命な姿を見て心を打たれ氷上で闘うことを決めた。今季の浅田のテーマは「向上」だが、関係者は「原点回帰」と付け加える。元気いっぱいのSP。3季前にエキシビションで使用したことのあるオレンジの衣装に身を包む2分50秒は、シニアデビューを飾った15歳の頃のような、スケートを心から楽しむ姿勢を示していた。
3日のフリーでもSP同様にトリプルアクセル抜きの構成で挑む。「きょうみたいな自分の演技をしたい」。リプニツカヤとはわずか0・17点差。シーズンGP初戦で優勝すれば07年スケートカナダ以来、5年ぶり。久々の金メダル発進が、浅田の視界にはっきり映っている。
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