錦織逆転勝ちもガチガチ発進「プレー硬かった」
2013年01月15日 06:00
テニス
男子シングルス1回戦で、世界ランク18位の錦織圭(23=日清食品)が、同63位のビクトル・ハネスク(31=ルーマニア)を3―1で下した。開幕前に左膝を痛め序盤は硬さが見られたが、徐々に調子を上げて力の違いを見せつけた。女子シングルスでは同92位で初出場の土居美咲(21=ミキハウス)が同62位のペトラ・マルティッチ(21=クロアチア)にストレート勝ちを収めた。
序盤は苦しんだ。錦織は格下相手に第1セットをタイブレークの末に落とした。「特にプレッシャーはなかったけど、プレー自体が硬かった。動きも硬くて、一本ガツンと打つことができなかった」。4大大会の第1戦。入り方の難しい初戦の重圧に加え、前々週のブリスベーン国際で左膝を痛めたこともあり、思い描くプレーができず波に乗れなかった。
だが、切り替えは早かった。「第2セットの2ゲームがポイントだった」とサービスブレークで流れを引き寄せると5ゲームを連取。鋭いショットがコースに決まり始め、そのまま3セットを奪い逆転勝ちを収めた。「徐々に感覚がつかめた。最初は打つ自信、振り切る自信がなくて、積極的にいけなかった。しっかり打つ意識を持ってラリー戦ができたことが後半(ゲームを)取れた要因だと思う」
全豪カラーの新ウエアも好プレーをアシストした。以前は日本を意識した赤と白だったが、全豪のコートをイメージしたターコイズブルーを選択し、オーストラリアを示す黄色と緑のラインを入れ気分を一新。素材も契約するユニクロが東レと共同開発した「DRY―EX」を使用し通気性が5%アップしたという。さらに「軽すぎると落ち着かない」と重さは5%減に抑え、真夏の南半球の暑さをカバーした。
2回戦は同68位のカルロス・ベルロク(29=アルゼンチン)と対戦する。第3セットの3ゲーム後に、痛めている左膝をトレーナーがマッサージする場面もあったが「膝の上が硬くなっていたので悪くなる前にケアした。試合中、頭のどこかに膝のことはあるので100%でプレーすることは難しい。でも今痛みはないので大丈夫」と不安を認めながらも前を向いた。昨年の8強超えへ、確かな一歩を踏み出した。
◆男女テニスの14日付世界ランキングが発表され、男子の錦織圭は18位で変わらなかった。添田豪(空旅ドットコム)も73位で変わらず、伊藤竜馬(北日本物産)は1つ上がって84位。女子は森田あゆみ(キヤノン)が9つ上がって72位。土居美咲(ミキハウス)は92位で変わらず、クルム伊達公子(エステティックTBC)は前週の112位から100位に浮上した。
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