彩香、連覇へ1差3位発進 マキロイ流スイングで300ヤード
2015年03月28日 05:30
ゴルフ
前年大会優勝の渡辺彩香(21=ユピテル)が連覇を狙える好位置につけた。4バーディー、ボギーなしの68をマークし、首位と1打差の3位発進とした。ルーキーの永峰咲希(19=UMKテレビ宮崎)は70で回り9位。67で回ったイ・ボミ(26=韓国)とO・サタヤ(31=タイ)が5アンダーで首位に並んだ。
【第1R成績】
観衆がどよめいた。1番パー5。渡辺の1Wから放たれたボールは真っすぐ飛び出し280ヤード地点に落下した。下り傾斜もあってランを含めた距離は男子も顔負けの約300ヤード。規格外のビッグドライブに「自分でも(ボールの行方が)追えなかった。この日、一番良かったショット」と自画自賛した。残り230ヤードを3Wで2オンしたものの「打ち切れなかった」とパットが決まらずパー。だが、ショットは好調で、3番では残り104ヤードを1メートルにつけてバーディーを奪うなど前年優勝の貫禄を見せた。
オフはショットの精度に磨きをかけるため、男子世界ランク1位のロリー・マキロイを参考にしながらスイング改造。マキロイからは頭、軸がぶれない部分を見習い、カット気味だった構えをスクエアにした。バランスの良さを追い求めると、弾道が従来のフェードからストレートに変化。飛距離も「良い時は去年よりも飛んでいる」と納得の仕上がりとなった。しかし、今季は開幕から3戦連続予選落ち。実戦ではゴルフがかみ合わず成果を発揮できなかった。
だが、初優勝を飾った思い出のコースが21歳のメンタルに良い影響を与えた。大会期間中は撤去されているが、普段は渡辺の初優勝を記念して、18番ホールのティーグラウンドから280ヤードの地点に記念旗が翻っているという。「コースを回った知人から“旗が立っていたよ”という話を聞くと、とてもうれしい」と自然とモチベーションが高まった。クラブハウスの一番近くに設けられている歴代優勝者専用の駐車スペースには「うれしいですね」とニッコリ。ディフェンディング・チャンピオンとしての自覚が集中力も生んだ。
今季初めて60台をマークし、「きょうはチャンスに付いてもパットが入らなかった。そこを決めればスコアはもっと伸ばせると思う」と自信も回復。1Wショットと小技がかみ合えば、2勝目への道筋はより鮮明に見えてくる。
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