真央 最悪の5位…2季ぶり舞台で厳しい現実「気持ち下降気味」
2015年12月27日 05:30
フィギュアスケート
女子ショートプログラム(SP)で浅田真央(25=中京大)は、今季ワーストの62・03点にとどまり5位と出遅れた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、3―2回転が回転不足となり難度を落とした構成も実らず、04年以降の全日本では自己ワーストの順位。昨年女王の宮原知子(17=関大高)が73・24点で首位に立った。27日にフリーが行われ、世界選手権(来年3月30日~4月3日、米マサチューセッツ州ボストン)の代表が発表される。
2季ぶりに帰ってきた国内最高峰の舞台で、厳しい現実を突きつけられた。浅田は今季ワーストの62・03点で、04年以降の全日本ではワーストとなるSP5位発進。「自分の思っているように滑ることができない。“う~ん”って感じです。これが試合の難しさかな」。2分50秒の「すてきなあなた」が終わると、顔をしかめ、天を仰いだ。
冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)でバランスを崩すと、3回転フリップ―2回転ループはフリップの着氷が乱れ、流れを失ったままループを強引に跳んだ。大技も連続ジャンプも回転不足の判定で5項目の演技点でも宮原に劣った。ジャンプ構成の難度を落とし、「そこまで負担を感じることはなかった」と振り返ったが、好演技には結びつかなかった。
GP復帰戦の中国杯優勝以降、試合ごとにパフォーマンスが低下。「モチベーションというより、気持ちが今は下降気味」。1年間、勝負のリンクから離れていた。「いつも通り」と心掛けても、少しの違和感が残る。「本番に向かうにあたって、何か良くないことを感じてしまっている部分があるのかな」。結果がついてこないため、吹っ切るきっかけがつかめない。「自分が解決策を見つけていないから、こういう形になっている」とうなだれた。
SP3位の樋口は年齢制限で世界選手権代表争いとは無関係だが、浅田がきょう27日のフリーも低調なら、代表入りは微妙な状況だ。「最後の最後まで追い詰められた時は、力を出し切れることが多い」。SP16位から魂のフリーで列島の涙を誘った14年ソチ五輪など、これまで何度も逆境をはね返してきた。今大会出場最年長の25歳。積み重ねてきた経験を信じ、「蝶々夫人」の調べに身を委ねる。
▽世界選手権の代表選考 来年3月30日~4月3日に米ボストンで開催。女子は3枠で全日本優勝者は決定。2人目は全日本2、3位とGPファイナル日本人上位2人(宮原、浅田)から選ぶ。3人目は全日本2~6位、GPファイナル日本人上位2人、世界ランクの日本人上位3人(宮原、本郷、村上)、国際大会の今季ベスト日本人上位3人(宮原、浅田、本郷)から選考する。
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