せめて青々とした芝を…世界レベルと言えぬ「秩父宮ビーチ」問題
2016年03月15日 08:00
ラグビー
2月1日、傷んでいた芝が早速剥がされ、鳥取県内で養生されていたという新しい芝に張り替えられた【写真左】。しっかりと根を張り、2月27日のスーパーラグビー開幕戦には青々としたピッチが広がっている――。そう期待していたが、裏切られた。張り替えられたのは中央の40×50メートルのみ。古い芝と新しい芝の境目には段差が生じた【同右】。同26日、前日練習を行ったサンウルブズの選手たちは、ピッチに出るなり、その部分の確認を入念にしていた。漏れてきた声は「やばいっすね」「これ、危ないわ」などなど。せっかくの世界最高峰リーグの門出だったが、グラウンドは世界レベルとはほど遠かった。
ラグビー場を所有・運営する日本スポーツ振興センター(JSC)の担当者によれば、芝を張り替える費用は「おおむね1平米あたり1万円」で、40×50メートルを張り替えれば2000万円。全てを張り替えれば億単位となり、決して安くはない。芝の生育を考えれば「年間60試合くらいがベスト」というが、その数字をはるかに超える試合が毎年行われている。さまざまな状況や制約があり、結果として無残な状況で開幕を迎えてしまったことは理解に難くない。しかし、それでも、何とかならなかったのか。
前日練習の日、WTB山田章仁は言った。「つまずきました。段差もあり、ケガのリスクもある。選手としては声を大にして言うべきかと」と。「聖地」という枕詞にあぐらをかいている場合ではない。仕方ない、と諦めてはいけない。はっきり言って、スタンドは旧式で何の魅力も感じない。ならばせめて、青々とした芝だけでも、選手とファンに提供してもらいたい。その程度のことをできずして、新国立競技場の運営などおこがましい、とも記しておく。(阿部 令)
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