名大卒の才女・鈴木 日本選手権初Vで初五輪!女子1万m
2016年06月25日 08:15
陸上
女子1万メートルの鈴木亜由子(24=日本郵政グループ)は日本陸上連盟が定めた派遣設定記録(31分23秒17)を突破する31分18秒73で初優勝し、リオデジャネイロ五輪代表を決めた。男子100メートルは準決勝2組で山県亮太(24=セイコーホールディングス)が10秒26の1着、桐生祥秀(20=東洋大)が10秒29の2着となり25日の決勝に進んだ。
雨と温かい拍手を浴びながらゴールした。愛知県豊橋市出身の鈴木にとってパロマ瑞穂スタジアムはホームグラウンド同然。スタートで名前を呼ばれた時も、人一倍大きな声援があった。大きな後押しを受け、初の五輪代表を決めた。
「五輪を決めてホッとした気持ちが強い。レース中に“亜由子がんばれ”という声が聞こえて大きな力になった。愛知県で育って、支えてもらった。五輪という形で恩返しができてうれしい」
愛知の名門・時習館高を経て旧帝大の一つ、名大の経済学部へ進んだ異色の才女ランナー。その勝負勘に狂いはなかった。7600メートルから続いた同僚・関根とのマッチレースに別れを告げたのは、ラスト2周。スパートをかけて後輩を置き去りにした。日本陸連が定める五輪派遣設定記録を5月に米国でクリア。31分18秒16だった。出場選手でただ一人“派遣切り”をしていた実力を発揮し、同大出身で初めてとなる五輪切符とともに日本選手権初タイトルも手にした。誕生3年目の日本郵政グループの主将も務める。この日は会社の応援団も駆けつけ、その前で吉報を報告した。
足と頭脳の二物を与えられた鈴木は、もう1種目の5000メートル(26日)でもリオ切符を狙う。こちらは昨夏の世界選手権(中国・北京)で9位に終わり、あと一歩で五輪当確の8位入賞を逃した。「3連覇中の尾西さんに挑戦したい」。大学の卒論のテーマが「女性の社会進出と経済効果」だった才女は、世界進出へ踏みだす。
◆鈴木 亜由子(すずき・あゆこ)13年ユニバーシアードで女子1万メートル優勝、5000メートル2位。15年世界選手権5000メートル9位。愛知・時習館高、名大出、日本郵政グループ。1メートル55、38キロ。24歳。愛知県出身。
▼リオ五輪への道 個人種目の出場枠は最大3。日本陸連が定めた派遣設定記録の突破者で日本選手権8位以内の最上位は自動的に代表になり、国際陸連の参加標準記録到達者が日本選手権で優勝した場合も代表に決定。日本選手権で派遣設定突破者は8位以内、参加標準到達者は3位以内で代表入りに前進する。27日に理事会で選考され、同日に発表。7月12日以降に国際陸連の招待枠で出場が決まるケースもある。
おすすめテーマ
2016年06月25日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
日本女子、豪に敗れ3決へ ビーチバレー五輪アジア予選
-
グリジョが首位、5位に太田ら ISPSハンダグローバル杯第3日
-
野村、人生2度目エースも「誰も拍手してくれない バンカーかと」
-
宮里藍、得意コースで3位発進 首位・上原に「くっついていく」
-
上原彩子「62」で首位発進!大会最少タイ記録、野村はエース
-
Qちゃん、室伏に感謝「スポーツ界の評価を上げてくれた」
-
岩田、6打及ばず予選落ち 米男子ゴルフ第2日
-
名大卒の才女・鈴木 日本選手権初Vで初五輪!女子1万m
-
山本 荻田とともにリオ決定「五輪の借りは五輪で返す」
-
大迫 リオ切符決めガッツポーズ!盤石のレース運びで初V
-
甲斐 日本選手権初Vも“通過点”「五輪で7メートル跳びたい」
-
日本 ワールドGPでタイに完勝 25日はセルビアと対戦
-
金丸ぼう然6位 連覇11で止まり五輪出場も絶望的
-
父・室伏重信氏驚き「全く知らなかった。もっと良くなるのに…」
-
丸山 キャロウェイゴルフとアンバサダー契約「楽しさ伝えたい」
-
岩田 出遅れ83位 米男子クイッケンローンズ・ナショナル
-
「アーティスティック・スイミング」?シンクロ名称変更を検討
-
日本パラ委員会 日本代表として国枝らを正式承認
-
五輪予選 男子3大会ぶり出場逃す 女子は準決勝へ進出
-
琴音 悔しさバネに67、4差3位 姉妹Vも視界に
-
若林「怖くなくなった」自己ベスト65で4位浮上
-
ボミ連覇に自信 通算10アンダー「去年の私より良い」
-
東 2日連続ノーボギー「成長した」5打差4位で決勝へ
-
室伏引退 リオ届かず…41歳の鉄人「体力の限界」
-
日本 米国に連勝!6回8Kの浜村「攻めるピッチングできた」
-
錦織 ウィンブルドン初戦から試練続き!1回戦は世界最速サーブ男
-
マレ・サウ ほとんど経験ない右ウイングで今季代表戦初先発
-
代表・田村「勇気をもって攻める」頼れる右足で必勝期す
-
“みなみ世代”17歳の高橋 キャディーの母とタッグで逆転V
-
吉本 6番「8」大叩き75 悲願ならず悔し涙
-
畑岡 中嶋“エール”も…悔しい3打差2位
-
武藤 前年覇者の意地みせる 119位→27位へ躍進
-
池村56位→8位急浮上 スコット流スイングで6バーディー
-
宮瀬 まずまず70 思い出の地で久々の手応え
-
桐生“よそ見”で余裕の2位 山県が1位で通過
-
ケンブリッジ飛鳥 トップで決勝へ!山県&桐生より好タイム
-
西岡が初の本戦へ ウィンブルドン予選突破
-
グレースが五輪辞退 ジカ熱感染の懸念で