桐生、メダル獲得へ400Mリレー3走&アンカー二刀流スタンバイ
2016年07月26日 05:30
陸上
「3走が鬼門というか、一番のキー。アンカーがポンと早く出てしまっても桐生が3走なら追いつける。速いスピードでコーナーも回れる。3走はコーナーに入ってバトンを渡す難しさも求められる」
00年シドニー五輪から続く富士山の麓での恒例の五輪前合宿では2通りの走順が披露された。本命と思われるのが山県―飯塚―桐生―ケンブリッジ。もう一つが山県―飯塚―高瀬―桐生だった。
前者を有力とするのは2人の指導者の言葉だ。これまでに桐生アンカー計画を打ち明けていた苅部部長は「3走はもったいないというのはある。相手が強いほど力を発揮するタイプ。でも、そうなると3走がいなくなる」と説明した。桐生の東洋大でのコーチでもある日本陸連の土江寛裕短距離副部長も“3走推し”をキッパリ口にした。
「個人コーチとしては直線を走らせたいけど、誰をどこに置けばパフォーマンスを発揮できるかを考えると、桐生は3走」。ただし、大会中は何が起こるか分からない。100メートル日本歴代2位の10秒01を記録したスプリンターが第3走と第4走の2つの役目を準備。正真正銘のキーマンを演じる。
桐生は走順不問で2大会ぶり表彰台だけを考えている。「メダルが獲れればどっちでもいい。4走でメダルを獲れれば最高ですけど、その前にメダルを獲れれば」。どちらのオーダーにしても100メートル、200メートルの日本歴代10位以内が並ぶ最強の布陣。改良を加えたアンダーハンドパスも精度が上がっている。ジャマイカ、米国が頭一つ抜け、フランス、英国、中国、カナダなどが目下のターゲット。強豪ぞろいだが、食らいつく力はある。
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