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遠藤 平幕V見えた!ケガ回復し復活の兆し 初の1敗ターン

2016年09月19日 05:30

相撲

遠藤 平幕V見えた!ケガ回復し復活の兆し 初の1敗ターン
<大相撲九月場所 8日目>懸賞を受けとる遠藤
大相撲秋場所8日目
(9月18日 両国国技館)
 遠藤が苦手の勢を破って1敗をキープし、平幕優勝へ向けて一歩前進した。大関・豪栄道は嘉風を下しストレート給金。カド番を脱出して単独首位を守った。綱獲りの大関・稀勢の里は妙義龍を押し倒し5連勝で6勝2敗。賜杯レースは、無敗の豪栄道を1敗で横綱・日馬富士、平幕の隠岐の海、遠藤が追う展開となっている。

 長く故障に苦しんできた人気者に復活の兆しが見える。遠藤が過去6戦全敗だった勢を破って、全勝の豪栄道を1差で追走。中日の1敗ターンは入幕後初めてだ。

 「勝っていないのは分かっていたけど、悪いイメージはなかった」

 完勝だ。立ち合い、踏み込んで左を差した。勢の右小手投げは過去の対戦で想定内。逆に右からの出し投げで大きくゆさぶり、体ごとぶちかまして相手を土俵下に仰向けのまま吹っ飛ばした。

 自己ワーストの12敗を喫した先場所とは違う。初場所で悪化した古傷の左膝と右足首が、今場所はしっかり動いている。「少しずつ良くなっている」と実感もある。

 場所中は外出で気分転換を図る力士も多いが、遠藤は「夜は治療。少しでもよくなるように」とケアに専念。その努力が4日目の千代翔馬戦のように、左足一本で残す粘りにつながっている。師匠の追手風親方(元幕内・大翔山)は「先場所までは勝つことより出場が目標だった。今場所前は番付発表から、ずっと稽古ができていた」と回復に目尻を下げた。

 決意のたまものでもある。3人の担当医師が口をそろえて参加に反対した中、夏巡業はフル参戦した。「賭け、でした」とトレーナーにケアしてもらいながら巡業で稽古する道を選択。結果は吉と出た。

 巡業中も「順調」と明るい表情を見せ、夜はテレビでリオ五輪を観戦。アスリートに感銘を受けた。特に昔から好きな体操競技は、日本の団体と内村航平の個人総合金メダルに興奮。復調への気持ちを新たにした。

 支度部屋で賜杯について聞かれると「そんなこと考えていない」とピシャリ。それでも幕内下位で1敗は遠藤だけ。後半戦で上位陣が星を食い合う展開を考えると、12年夏場所の旭天鵬以来となる平幕優勝へ期待は膨らむ。

 ▽先場所の遠藤 左膝と右足首の状態が悪く西前頭6枚目で3勝12敗と大負け。初日から9連敗で迎えた10日目に徳勝龍を押し出して初白星を挙げたが、終盤戦も2勝3敗と星を伸ばせなかった

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