羽生 今季SP世界最高4連覇へ首位発進「ライブです」
2016年12月10日 05:30
フィギュアスケート
前のめりに倒れそうになるのを懸命に踏ん張った。「練習でもしたことのない耐え方をしたので緊張が取れた」。続く4回転サルコー―3回転トーループの連続ジャンプを鮮やかに降り、中盤のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も完璧に決めた。程よく気持ちがほぐれ、テンションはぐんぐん上がった。
プリンスの「レッツ・ゴー・クレイジー」のビートに乗って激しく踊った。その合間に右手を観客席に向かって突き出して手招きするポーズを何度も出した。「アドリブです。ライブです」。観客をあおり、氷上のプリンスの世界に引き込んだ。「会場がウワァーとなっていた。お客さんの歓声と拍手でこのプログラムが作られたと思う」。ジャンプはすべて成功とはいかなかったが、会場を熱くした圧巻のパフォーマンスは今季世界最高で自己3番目となる106・53点を叩き出した。
10月のスケートカナダまではジャンプを優先的に取り組んだが、その後の練習はジャンプとスケーティングを両立させてきた。オーサー・コーチとも話し合い、今こだわるのは観客との「コネクト」(つながり)。「コンサートのロックスターのような気分でスケートをしている」。最高のステージにするために、前日練習では観客席がそそり立つようにして高い今大会の会場に合わせたジャンプやスピンの位置取りまで確認した。「会場によって見え方が違う。今回は近い分、やりやすい」。徹底して観客との一体感を追求した。その成果は演技点に表れ、スケートカナダ44・17点から47・35点まで向上。表現力に定評のある2位のチャンも上回って全体トップで、音楽の解釈や振り付けでは満点の10点をつけるジャッジもいた。
元世界王者のチャンに6・77点差、3位の世界王者フェルナンデスに14・77点差をつけた。実は滑走後のインタビューに臨む前、「106しか出なかった!」と悔しがっていた。王者が求める理想は高い。4つの4回転ジャンプに挑むフリーで今季初のノーミスの演技ができれば、4連覇の偉業は間違いない。
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