今思えばすごく失礼なことを…世界女王・小野塚 すべてはアポなし突撃から始まった
2017年04月01日 18:25
スキー
1日、新潟県南魚沼市で同市のトレーニングセンター改修開館式が行われた。既存の体育館に2650万円を投じてトランポリンやボルダリングウォール、フリーウエートの器具を設置。改修のきっかけを作ったフリースタイルスキー・ハーフパイプの世界女王・小野塚彩那(29=石打丸山ク)は「結果として皆さんの役に立てる施設ができてうれしい」と照れながら言った。
地元に練習施設を作ってほしい。アルペンからハーフパイプに転向した11年、小野塚は当時の井口一郎市長に直談判した。市外にトレーニングに出向くしかなかった状況を踏まえての切実な思いがあった。
企画書を携え、電波少年もびっくりのアポなし突撃を敢行。林茂雄現市長によれば「市役所の職員に変な顔をされて1度は帰ったらしい」。それも当然の反応だろう。だが、市役所の入り口でばったり会った若手市議に励まされ、後押しを受けて再チャレンジ。すると、なんとか市長への面会が叶ったのだという。
こけの一念岩をも通す。それから6年。未開の種目だったスキー・ハーフパイプで、当初は海外遠征に行くにも全て自分で費用をまかない、道を切り開いてきた。ソチ五輪で銅メダルを獲得し、W杯では2季連続の総合優勝、今季はさらに世界選手権で初めて金メダルに輝いた。そして、アドバイザー的な立場を務めた練習施設もついに完成した。それらは全て小野塚の意志の強さのたまものである。
「たくさんの方々にこの場所を活用してもらって、世界に羽ばたいてくれたらうれしい」。そう願う小野塚の後ろには、さっそくトランポリンで飛び跳ね、壁をよじ登る地元の子どもたちの姿があった。
(雨宮 圭吾)
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