高安 目安10勝&5連勝で過去6例大関昇進率100%!

2017年05月19日 05:30

相撲

高安 目安10勝&5連勝で過去6例大関昇進率100%!
高安(右)が遠藤を寄り切る Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所5日目 ( 2017年5月18日    両国国技館 )】 大関獲りを目指す関脇・高安が危なげない内容で無傷の5連勝とした。4日目に兄弟子の稀勢の里を破っていた平幕の遠藤をつかまえ、左四つから寄り切った。大関昇進の目安となる三役3場所33勝には今場所で10勝が必要だが、10日間を残して早くも“M5”。日馬富士、白鵬の両横綱とともにトップを並走している。左上腕付近を負傷している横綱・稀勢の里は苦しみながらも初顔合わせの平幕・千代翔馬を退け、連敗を免れて白星先行の3勝目を挙げた。
 勝っても喜びを表に出すことはほとんどない。取組後の支度部屋では淡々としているのが高安のスタイルだ。好調ぶりは言葉から分かる。「毎日気分よく取れている。内容は全体的にいいと思う」。無傷の5連勝に景気のいい言葉が並ぶ。

 思い描いた展開にならなくても勝てる。それが好調の要因の一つだ。対戦成績で5勝6敗と負け越していた遠藤戦。「突っ張っていこうと思ったが、流れで差した。(遠藤の)踏み込みが鋭かったので起こしきれなかった」。それでも体は反応する。前に出ながら左下手を取ると、右からおっつけ。ここまでは突っ張りがさえていたこともあり、5日目で初めての寄り切り。「しっかり右から絞って、手順よく前に出られた」。終わってみれば納得の内容だった。

 来場者の投票で決まる懸賞「森永賞」は4日目までは全て兄弟子の稀勢の里の取組だったが、この日は高安―遠藤となった。高安自身は「知らなかった」というが、それだけ大関獲りに注目が集まっているということ。前日に稀勢の里を破った人気力士を退け、計15本の懸賞を手にした。

 初日から5連勝は先場所に続いて7度目。過去6度はいずれも2桁勝利に届いている。初場所で11勝、春場所で12勝を挙げた高安が大関昇進の目安である33勝には今場所10勝が必要だけに“昇進確率は100%”の状況となった。

 場所前に「全勝したい」と言い切ったが、それすらも夢ではない勢いだ。鶴竜の休場により、上位との対戦は2横綱1大関だけ。15日制が定着した49年夏場所以降に誕生した大関のうち、全勝で昇進を決めた力士はいない。全勝で3場所38勝なら、豊山、北天佑、若ノ花(のちの横綱3代目若乃花)の37勝を超える“最多勝”での昇進となる。「しっかり前向きな相撲を取っていきたい」。10勝は通過点。高安はその先も見据えている。

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