今季限り引退のバスケット大神雄子「もう一度チャンスがある」
2018年01月08日 11:00
バスケット
「(女子の)日本のバスケット界は移籍のハードルが高い。移籍がもっと自由になって、もっと盛り上がればいい。そんな雰囲気を作りたい」
35歳となった昨秋、将来の指導者への転身も視野に入れ、今季限りでの引退を表明した。日本のバスケット界では珍しく開幕前に現役ラストシーズンを宣言したのは多くのファンにプレーを見てもらって、バスケット界を盛り上げたい思いからだった。そんな女子バスケット界のパイオニアが最後の挑戦として掲げるのが、かつて自らも所属した常勝軍団JX―ENEOSを打ち破ってのタイトル獲得だ。
全盛時の爆発力はないが、ドリブルから急ストップしてのジャンプシュートなどテクニックは健在だ。練習では「ついていけるか。時に引っ張れるか」と若手に刺激を受けながら自らを追い込み、抜群のリーダーシップでチームをまとめている。12月のWリーグではJX―ENEOSに今季唯一の黒星をつけた。だが、皇后杯の懸かった今回のチャンスは「同じメンバーで5、6年プレーしているJXはブレないし、崩れない」と厚い壁に阻まれた。
2月末のWリーグでは再びJX―ENEOSと対戦する。そして3月はプレーオフで10連覇を狙う女王と争う。選手としてはこの3カ月がラストチャレンジ。「集大成の1年はまだ半分。もう一度チャンスがある。どこまで追い込めるか。それが楽しみです」。大神の言葉はいつもエネルギーに満ちあふれている。(柳田 博)
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