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白鵬、横綱相撲で白星 「張り手」「かち上げ」封印も貫禄逆転

2018年01月15日 05:30

相撲

白鵬、横綱相撲で白星 「張り手」「かち上げ」封印も貫禄逆転
立ち合いで阿武咲(左)の当たりを受け止める白鵬 Photo By スポニチ
 【大相撲初場所初日 ( 2018年1月14日    両国国技館 )】 一番安堵(あんど)したのは、横審かもしれない。結びの一番。北の湖に並ぶ史上1位、横綱在位63場所目に臨んだ白鵬の立ち合い。昨年12月の横綱審議委員会(横審)で「美しくない」「見たくない」と批判された「張り手」も「かち上げ」も封印した。
 阿武咲(おうのしょう)と一発で立ち合いは成立。真っすぐに当たった白鵬が、相手の突進力をうまく利用して阿武咲を突き落とした。いつも以上に立ち合いに気を使っているようにも見えたが、先場所に続き21歳のホープを退け、貫禄を見せつけた。

 「上手は取れなかったけど、体がすかさず反応した。余裕がないと(土俵際は)残せない」。21歳の阿武咲に対して「彼は、相撲人生が長い。これからじゃないかな」と気遣う余裕もあった。

 横審の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は立ち合いについて「ホッとしました」と正直な思いを口にした。伝え聞いた白鵬は「私もホッとしました」と苦笑いで返した。ただ、同委員長は、今後についても「真正面からの気持ちでやってほしい」と“追加注文”を忘れなかった。

 元日馬富士が起こした暴行事件の現場に同席しながら、事件を止められなかった責任を問われ、1月の給料は全額無支給。この日の朝稽古は報道陣シャットアウトでピリピリムードだった。それでも、この日最多となる44本の懸賞を受け取り、手取りで132万円を獲得した。本来の給与にあたる約280万円の半分近くを、自分の力でもぎとった。

 師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)によると、朝稽古では古傷の右足親指を痛め、痛み止めの注射も打ったという。それでも、やはり第一人者。今年の土俵も、白鵬を中心に回る予感が漂った。

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