日本相撲協会が「暴力決別宣言」発表 八角理事長「粘り強く研修会を」
2018年10月25日 18:55
相撲
(2)暴力と決別する意識改革は、師匠・年寄が率先して行い、相撲部屋における暴力を根絶する。
(3)協会は、全協会員の意識改革のため、内容の濃い研修を継続して行う。
(4)協会は、暴力禁止規程を定め、暴力の定義、暴力が起きた時の報告義務、これを怠った場合の制裁、行為者を処分する手続きを明確にする。
(5)暴力が起きた際には、広報を重んじ、必要な情報は迅速に開示する。
(6)異なる部屋に所属する力士の間で、先輩・後輩を越えた上下関係や指導・被指導の関係が形成されることを許容しない。
(7)研修、手続きの運用、その他、再発防止策の実行とその後の検証については、外部有識者を交え、開かれた形で暴力との決別を遂行する。
処分内容などについて、八角理事長(元横綱・北勝海)は「今後(有識者らから)アドバイスを受けて理事会をとおしてやっていきたいと思います」と話すにとどめた。
昨秋の元横綱・日馬富士による暴行事件に端を発し、2月に暴力問題再発防止検討委員会が発足。約8カ月間の調査で、昨年、暴力を受けた協会員が全体の5・2%で、1979年の37%からは減少しているが、暴力が指導の手段として用いられてきたと分析。兄弟子から弟弟子への行為がほとんどであることも確認された。これについて、八角理事長は「研修会を粘り強くやっていく」と話し、尾車事業部長(元大関・琴風)は「暴力がずいぶんなくなっていることが分かった。もっともっと今の指導を粘り強く行いながら最終的には根絶を目指す」と続けた。
報告書で明らかになった、貴ノ岩への暴行を「愛のムチ」と表現した“白鵬発言”についても言及。八角理事長は「意識の改革をやっていきたい」とし、鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)は「今からの時代は愛のムチ、鉄拳制裁はなきもの」と訴えた。
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