陵侑 圧倒11勝で総合V王手 場内放送日本語で「スバラシイ!」
2019年02月19日 05:30
ジャンプ
試合前の公式練習は8番ゲートからスタートして全体33番目の119メートル。「飛べなすぎて死んだかと思った」と振り返ったが、ゲートが5段(2・73メートル)も上がり飛距離が一気に伸びた1本目の着地で踏ん張るなど、課題の飛型点でも2本合計でトップの点数をマークした。圧勝の要因は「アプローチ(助走姿勢)がうまく組めたこと」。宮平秀治ヘッドコーチによると、約1カ月前から助走で「お尻が(全勝優勝した)ジャンプ週間の時より下がって動きにくいポジションにいた」が、試合前に「そこだけ注意するように」とアドバイスを受け、きっちりと修正してみせた。
3戦連続で表彰台をキープし、首位を独走する個人総合は通算1620点。この日7位に終わった総合2位ストッフ(ポーランド)との差は475点に開いた。今季個人戦は残り6試合。世界選手権(20日開幕、オーストリア)後の次戦では総合2位以下に500点を超える差をつければ日本男子初の総合優勝が決まる。優勝(100点)すれば、ストッフは3位(60点)以下、たとえ優勝しなくてもライバルが小林陵より25点以上低いポイントに低迷すれば日本男子初の快挙を手にする。世界選手権でも日本人初の個人2冠の期待が懸かる小林陵は「プレッシャーはあるけど、これで気持ちよく(世界選手権に)入れそう」と不敵に笑った。
▽総合優勝の行方 W杯ポイントは優勝100点、2位80点、3位60点で、30位が1点。今季残り6戦で獲得できるのは最大でも600点のため、総合優勝は小林陵とストッフに絞られた。残り5戦となる次戦終了時で小林が501点差をつければ総合優勝が決定。条件は小林優勝(1720点)―ストッフ3位(1205点)、2位(1700点)―4位(1195点)、3位(1680点)―8位(1177点)などで、ストッフが31位以下の0点なら小林は10位(1646点)で優勝が決まる。