貴乃花氏 不撓不屈のエール、貴景勝に「まだまだこれから」
2019年03月28日 10:00
相撲
大一番で無類の度胸の良さを見せる貴景勝だが、自身は「甘えやすい性格」と自己分析する。元師匠はその弱点を見抜き、常に手綱を締めて指導してきた。実は最近も2度、大変なけんまくで怒ったことがある。一つは昨年の九州場所14日目に高安に敗れ、千秋楽に初優勝を持ち越したとき。そして、大関昇進を逃した初場所千秋楽の豪栄道戦の直後である。貴景勝はその立ち合いで右足裏の筋膜を切った影響もあって、あっさり引いて土俵下に落ちた。
だが、貴乃花氏はケガは言い訳にならないと指摘する。「死に物狂いで土俵に上がって負けるのなら仕方がない。土俵に上がるということは、自分の生きざまを見せること。力を出し切るだけの能力と気力、体力を持たなきゃいけない」と苦言を呈した。そして「人生が懸かった一番にしては、あまりにも気力がないところが出てしまった。自分に対する甘さがあるからそういう結果になる」と続けた。
貴景勝はその言葉を正面から受け止め、自分の弱点と向き合い、大関の座を射止めた。踏まれれば踏まれるほど強くなるのは、師匠も同じだった。貴乃花氏は「多少思い通りにならない相撲で星を落としてはいますが、それを土台にして自分のやるべきことを手探りで見つけ出せるのが彼の持ち味。本人が思い描いている以上に、やる気と根気が彼にはあります。でも、まだまだこれからです」。ここがゴールではないことは、お互いによく分かっている。
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