危険なタックルに甘い判定…正しいレフェリングなければ未来は明るくない
2019年09月26日 09:38
ラグビー
![危険なタックルに甘い判定…正しいレフェリングなければ未来は明るくない](/sports/news/2019/09/26/jpeg/20190926s00044000100000p_view.jpg)
このような追加の処分は、危険度や違反性に応じて判断されるべきだと思う。だが本来は、試合中に正当な処分が下されなければならない。例えば過去優勝2度のオーストラリアに対し、後半21分までリードしていたフィジー。ホッジが前半25分に及んだ危険なタックルにより、シンビン、あるいは退場となっていたら、試合結果も違っていたかもしれない。前半は接戦だったサモア―ロシア戦も、またしかり。誤審とも取られかねない判定が試合結果を左右するのは、競技や大会の価値を下げることにつながる。
WRが危険なタックル撲滅に向け、真剣に取り組む姿勢の一端に触れたことがある。昨年のこと。WRのSNSを担当する部署が大会アピール動画を作成していたところ、上層部から作り直しの指令が下ったという。その理由は、危険と判断されかねないタックル映像が含まれていたから。実際の試合ではペナルティー判定されずとも、ラグビーを知らない一般人の目に触れるからこそ、少しでも危険と感じられるシーンは排除したい。組織委委員会で勤務するWRの職員は「かなり神経質になっている」と説明してくれた。
そうした背景がありながら、今大会でも危険なタックルは発生し、正しいジャッジが下されなかった。レフェリーの出世を左右すると言われるWRやティア1国との関係性が、厳正な判定を鈍らせているのか。あるいはアシスタントレフェリー(AR)やTMO(ビデオ判定)の機能性に問題があるのか。いずれにしても、WRが目指すゲームの姿には至っていない。
近年は王国ニュージーランドでさえ、子供たちにラグビーをさせたくないという親が増えているという。その理由は「危険だから」。数多くのスポーツの中の一競技であるラグビーにとって、最大の“品評会”でもあるW杯で正しいレフェリングが示されなければ、この先の未来は明るくない。(阿部 令)
おすすめテーマ
2019年09月26日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
中村亮土 アイルランド戦へ仰天予告「4トライは確実です」
-
日本代表、番狂わせ再現へ“集中モード” ジョセフHC「盛り上がりを遮断」
-
渋野日向子 女子高生キャディーへ望むことは…「笑顔もしゃべりも芹の方が上」
-
ジョセフHC サプライズ連発のスタメン「成功には経験値の高いリザーブが必要」
-
真央さん、紀平の4回転ジャンプ期待も「温かく見守りましょう」
-
アジアシリーズ狙う上原彩子「しっかり獲っていけるように」 インディ女子インテック選手権
-
リーチ控え 姫野、マフィが先発 アイルランド戦メンバー発表
-
真央さん29歳の誓い「一番充実した一年に」
-
危険なタックルに甘い判定…正しいレフェリングなければ未来は明るくない
-
ジャパンを支えて2大会 井沢ヘッドトレーナーだから分かる現代表の強さとは?
-
ウルグアイ、被災地スタジアムで大金星「釜石の奇跡だ!」 森会長「南アに勝った日本に匹敵」
-
ウルグアイ、強豪フィジー下しW杯3勝目 歴史的快挙にメネセス監督「4年間やってきたことが正しかった」
-
姫野、次戦アイルランドの“緑の壁”壊す 初戦は驚異のタックル成功率94%「自信を持って臨める」
-
堀江「ロシア戦でポロポロした」バックス陣にハッパ!「次は気合入れて」
-
フィジー連敗、格下ウルグアイにまさかの敗戦 8強入り黄信号 主将「修正して再出発する」
-
危険タックルで処分 豪選手は3試合出場停止 サモア2選手は警告
-
貴ノ富士、引退勧告受けていた! 暴力問題で26日に処分決定
-
貴ノ富士の暴力問題 スポーツ庁は静観姿勢「協会の対応を見守りたい」
-
井筒親方と最後のお別れ 妻・福薗杏里さん「主人らしく、燃焼した人生」 弟の錣山親方ら葬儀・告別式参列
-
豊昇龍が新十両昇進「凄く気持ちいい」 元横綱・朝青龍のおい
-
琴勝峰、丸2年で新十両昇進「一番上を目指したい」
-
渋野 こども病院を慰問 72人の子供たちのスマイルに「元気づけられました」
-
石川遼、充電完了 再び“世界”見据え 26日開幕パナソニックOP出場
-
松山英樹 26日セーフウェーOPで今季初戦「早めに優勝したい」
-
サニブラウン、男子100で堂々のV宣言 「死力を尽くせば優勝が見えてくる」
-
男子100の桐生「良い感じに軽くなってきた」、小池「自分の走りに集中したい」
-
陸上男子十種・右代 世界陸上へ“ドタバタ出場”も「結果出す」 ドーハへ出発
-
瀬古氏、男女マラソン代表に「心配事があったら早めに言ってこい」 合同合宿スタート
-
バレー日本代表・石川祐希「強豪倒したい」 10・1開幕男子バレーW杯
-
女子バスケ・日本連勝 格下の台湾に圧勝 4連覇へ決勝T進出
-
競泳・萩野公介 代表候補入りへ「社会人選手権」に出場決心 スペイン高地合宿は回避
-
五輪射撃場が開場 育成強化の拠点 日本ライフル射撃協会の松丸会長「設備も最新鋭で理想的」
-
ラグビーW杯 26日、九州でイタリアVSカナダ