“一平倒した19歳”佐藤翔馬 4月日本選手権で“2分6秒台”宣言

2020年02月12日 05:30

競泳

“一平倒した19歳”佐藤翔馬 4月日本選手権で“2分6秒台”宣言
練習を公開した佐藤翔馬(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 競泳男子200メートル平泳ぎで東京五輪出場を狙う佐藤翔馬(19=東京SC)が11日、都内での練習を公開した。1月の北島杯で2分7秒58の好タイムで、前世界記録保持者の渡辺一平(21=トヨタ自動車)を破り優勝。一躍注目を集めた新星は、五輪代表選考会となる4月の日本選手権(1~8日、東京アクアティクスセンター)で2分6秒台を出すことを宣言した。
 練習後に用具を丁寧にバッグに片付ける姿にも、どことなく優雅な雰囲気が漂った。北島杯後に取材依頼が殺到したため、急きょ設定された公開練習。50人を超える報道陣が押し寄せる中、佐藤が「日本選手権では2分7秒を切ることが目標。自分の泳ぎをすれば大丈夫だと思います」と言い切った。

 消化器内科医の父・新平さんで4代目という医師の家系。佐藤は幼稚舎から慶応一筋で、現在は商学部1年だ。父が趣味のヨットクルーズに連れて行くことを見据えて、生後半年から「スパ白金」のベビースイミングに通った。自らの意思で野球、サッカー、体操、お絵かき、ピアノなどを習い、少年野球チーム「オール麻布」ではプロ野球日本ハムの清宮幸太郎の1学年後輩。清宮とは小2まで通った慶応スイミングでも一緒に泳いだ間柄だ。

 慶応幼稚舎時代に学校を訪問してくれた慶大OBで12年ロンドン五輪200メートル平泳ぎ3位の立石諒氏に銅メダルを触らせてもらったことを機に五輪を意識。立石氏と、五輪平泳ぎ2大会連続2冠で東京SCの先輩である北島康介氏に直接サインをもらったTシャツが宝物で、今もリビングに飾っている。

 北島杯で自己ベストを2秒近く更新して憧れの2人と同じ舞台に立てる可能性が広がった。エリート一家に育ったが、競泳では高校3年まで全国タイトルと無縁だった苦労人。東京五輪イヤーに頭角を現した新星は「10代最後なので、最高の一年にしたい」と水に濡れた髪を爽やかにかき上げた。

 ◆佐藤翔馬(さとう しょうま)
 ☆生まれとサイズ 2001年(平13)2月8日生まれ、東京都港区出身の19歳。1メートル77、74キロ。
 ☆学歴 慶応幼稚舎―慶応中―慶応高―商学部1年
 ☆所属 慶大水泳部、東京SC。
 ☆文武両道 学業を怠らず、現在も午前6時からの朝練習後に大学に通う。1月の北島杯はテストと重なったため、100メートル平泳ぎを欠場。昨年のジャパンオープン(5月30日~6月2日)では午前の予選後にプールを離れて大学のテストを受け、午後の決勝に出場。
 ☆交友関係 祖父が主治医をしていた関係で08年北京五輪競泳男子200メートル自由形に出場した内田翔氏とはレース前にアドバイスをもらう間柄。
 ☆好きな食べ物 タピオカ、牛タン。

 ▼競泳の東京五輪への道 4月の日本選手権で日本水泳連盟が定める派遣標準記録を突破して2位以内に入れば出場資格を得る。男子200メートル平泳ぎの派遣標準記録は2分8秒28。佐藤は前世界記録保持者の渡辺一平、17年世界選手権銀メダルの小関也朱篤、昨年の世界選手権代表の小日向一輝らと2枠を争う。

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