東京マラソン、一般ランナー不参加決定 五輪組織委「過剰な反応」の声も
2020年02月18日 05:30
五輪
組織委は以前から感染症をリスクの一つと位置付け、対応については検討を重ねてきた。ただ、危機感だけを強調すれば、蚊が媒介するジカ熱の流行が懸念された16年リオデジャネイロ大会のように選手の参加辞退を誘発しかねない。組織委幹部は「早い段階で辞退が続出すれば、五輪の価値を下げる。情報の伝え方は難しい」とジレンマを明かした。
《エリートランナー枠佐藤「残念」》「エリートランナー枠」で出場予定の佐藤悠基(33=日清食品)と神野大地(26=セルソース)は、自身のSNSを更新。佐藤は「仕方のないことではありますが、3万人のランナーが都内を走るという盛り上がりが味わえないのは残念です」。神野は「走れることに感謝して全力を尽くします」とそれぞれ書き込んだ。
選手はそれぞれ自衛策を講じており、同じく出場予定の18年アジア大会金メダルの井上大仁(27=MHPS)を指導する黒木純監督は、井上を極力寮から外出させず、治療トレーナーにも寮に来てもらうなどの対策をしていることを明かした。
《川内、出場者の胸中思いやる》昨年4月にプロ転向した男子マラソンの川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)は自身のツイッターを更新。東京マラソンが一般ランナー抜きでの実施を決めたことに関し「プロスポーツ選手だけでなく、観光業・飲食業などのサービス業の多くは、自分自身の創意工夫と努力だけではどうにもならない要因で、ある日突然目標や収入源がなくなることを痛感します」と出場者や大会関係者らの胸中を思いやった。
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