角界にもコロナ禍、力士に初感染者か…複数人に疑い、相撲協会9日にも発表
2020年04月09日 05:31
相撲
春場所は史上初めて無観客で開催した。場所中に感染者が出れば即中止と決め、実施に踏み切った。協会員に対しては場所前から不要不急の外出自粛を通達。報道陣にも取材規制が敷かれ、朝稽古の取材は代表2社に限定し、場所中は支度部屋への出入りも禁じ、ミックスゾーンでの取材とした。また、会場入りする際には、アルコール消毒と検温を義務づけるなどした。
徹底した対策で千秋楽まで“完走”したが、場所終了後には数日間外出可能な日程があり、その期間に感染した可能性も浮上している。場所後の休養を終えて、先月30日から稽古を再開した部屋が多いが、今月3日の師匠会では協会側から出稽古禁止も通達された。
当初、夏場所は5月10日に両国国技館で初日を迎える予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大はおさまらず、2週間の延期を決めていた。また、実施の方法については今後、状況を見守りながら協会執行部で協議していくことになっている。
芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「開催するという気持ちは変わらないが、状況でどうなるか分からないということ。5月に入ったところで現状を見極めていくことになる。感染者も増えているし、大阪(春場所)の時より緊迫感を持って対応していかないといけない」と話していた。しかし、力士初の感染者が出たとなれば、今後はさらに不透明な状況となる。
◆相撲界の新型コロナウイルスを巡る経過
▽2月25日 日本相撲協会が春場所の中止、無観客開催について協議。
▽3月2日 協会が春場所の無観客開催を決定。感染者が出た場合、場所中でも中止することも決める。
▽同6日 協会は春巡業の中止を発表。
▽同8日 エディオンアリーナ大阪で史上初めての無観客で春場所初日を実施。
▽同15日 西前頭15枚目の千代丸が発熱で休場。
▽同16日 千代丸が力士として初のPCR検査。
▽同17日 協会が千代丸の陰性を発表。
▽同22日 感染者ゼロのまま千秋楽を迎える。
▽4月3日 協会が臨時理事会で夏場所、名古屋場所の2週間延期を決定し発表。
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