福岡「後悔しない人生を」東京五輪延期もぶれず
2020年06月14日 21:30
ラグビー
現役生活を1年延期する選択肢もあった中、「自分の中で後悔をしない人生を生きたいと思いが一番強かった」という。高校3年、そして浪人1年目と医学部受験に失敗。この時も医学部へ再挑戦か、他学部での進学かの選択に迫られた経験を踏まえ、「人生の中で大きな選択をした時は、どれが一番後悔をしないかを常に考えていた」。今回も同様の考えを基に熟考し、「一番すっきり受け入れることができた」という五輪断念、そしてセカンドキャリアへのスタートという選択に至った。
コロナ禍で3月中旬以降は自宅で過ごす時間が長くなっており、すでに本格的な受験勉強をスタート。一方でパナソニックとの契約は残しており、来季のトップリーグ出場には「自分らしい最高のパフォーマンスができるように準備をしたいと、前向きに検討している」と話した。現役引退の時期については「その時になったら、自分で発信したい」と明言を避けたものの、医学部入学までが一つの区切りとなるのは間違いない。
医師の道を志すきっかけになった家族や親族、そして周囲の医療従事者の姿を目の当たりにし、「自分自身も新型コロナのような状況になった時、少しでも力になりたいという思いが、改めて医学の道を志したいと思わせてくれた」と不退転の決意を語った福岡。“一生に一度”の舞台で輝いたスピードスターが、一度の人生を後悔なくまい進する。