野中 5課題全完登、予選首位で準決勝へ 肉体改造結実「優勝狙っていく」

2021年01月31日 05:30

スポーツクライミング

野中 5課題全完登、予選首位で準決勝へ 肉体改造結実「優勝狙っていく」
第3課題に挑む野中 Photo By スポニチ
 【スポーツクライミング ボルダリング・ジャパンカップ第1日 ( 2021年1月30日    東京・駒沢屋内球技場 )】 男女予選が行われ、女子の東京五輪代表・野中生萌(みほう、23=XFLAG)が1位で31日の準決勝に駒を進めた。筋力トレーニングで両腕がパワーアップし、5課題全てを完登。五輪代表の野口啓代(31=TEAM au)、男子で代表の楢崎智亜(24=同)、原田海(21=日新火災)も予選を通過した。

 力強くホールドを握り、野中が体を自在にコントロールした。予選の5課題を全て完登して1位で準決勝へ。「全完登は凄く良かった。この大会にピークを合わせるというよりは、いつも通りトレーニングを追い込んで疲れた状態で臨んでいる」。絶好調には遠くても、納得のパフォーマンスを披露した。

 「太くなったんですよ!」と笑って明かす両腕に、パワーがみなぎる。これまで週1回だった筋力トレーニングを今冬、週2回に増やした。「これだけやったのは、今までにない。毎週毎週疲れている」。この日、最も効果が出たのは、3人しかクリアできなかった第2課題。「ゆっくりと重心が上がっていく課題で、力が抜けなかった」と振り返った。

 五輪出場資格を巡る混乱の末、野中は昨年12月に代表に決定。ようやく夢切符を手に入れたが、今は新型コロナウイルスの感染拡大で五輪開催に逆風が吹く。「今度は五輪をやるかやらないかの問題が出て、いつまでたっても決まらない」というのが偽らざる本音だが、前を向いて準備を進めている。

 21年初戦の今大会のターゲットは、2年ぶり2度目の頂点だ。「自分のトレーニングしてきたことを発揮して、いい結果が残せるように頑張りたい。優勝を狙っていく」。パワーアップした23歳が、ボルダリング日本一を証明する。

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