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東海大大阪仰星 “防御は最大の攻撃”伝統体現でトライ量産 準決勝で昨年死闘ドローの東福岡と白黒つける

2022年01月04日 05:30

ラグビー

東海大大阪仰星 “防御は最大の攻撃”伝統体現でトライ量産 準決勝で昨年死闘ドローの東福岡と白黒つける
<東海大大阪仰星・常翔学園>前半 東海大大阪仰星・楠田(中央)が左中間にトライ(撮影・成瀬 徹)  Photo By スポニチ
 【第101回全国高校ラグビー大会 準々決勝   東海大大阪仰星45-7常翔学園 ( 2022年1月3日    花園 )】 東海大大阪仰星(大阪第2)が、花園で初めて実現した常翔学園(大阪第1)との「大阪頂上決戦」に勝利し、4大会ぶりの4強を決めた。“防御は最大の攻撃”とばかりに、攻守交代からのカウンターパンチでトライを量産した。昨年、引き分け抽選の死闘を演じた東福岡と、5日の準決勝で対戦する。
 東海大大阪仰星は狙い澄ませたように、守勢からの反撃でトライを量産した。前半6分は自陣10メートルで奪い返し、速攻に転じてFB増山が先制トライ。同13分は激しいタックルでミスを誘いSH石田が60メートルを走り切った。同28分も自陣10メートルで奪って、手薄な左サイドを鮮やかにつないで増山がチーム5本目のトライ。前半で勝負を決めた。

 高校日本代表候補のNo・8薄田主将の「仰星伝統の守備は、1年を通して練習している。攻められても奪い返す意識」という言葉から、“防御は最大の攻撃”というチームの認識が浮かび上がる。

 大会前、湯浅大智監督は、足元を見つめ直す意味で、守備からリズムをつくることが大事だと選手に訴えた。「基礎基本、判断決断、実行。これしかない」。準々決勝に向けては、合計4時間のミーティングで、常翔学園の大型FW対策を練った。導き出したキーワードは「つながり」。ダブルタックルと戻りの速さで、強敵を1トライに封じた。

 花園で初めて実現した「大阪ビッグ2対決」だった。ともに優勝5回。常翔学園は1970年代に初の頂点に立った昭和の雄で、今なお健在。一方の仰星は、2000年を境に全国の強豪へと上り詰めた平成の巨人だ。湯浅監督は「大阪だけでなく高校ラグビーをリードした大工大(常翔学園)へのリスペクトを持って戦おうと選手に伝えた」と特別な思いで臨み、勝利した。

 抽選の結果、準決勝で東福岡と激突することが決まった。昨年の準々決勝は、ロスタイム18分の死闘の末、引き分け。抽選で涙を流した。薄田主将は「勝ちきれるようにしたい」と雪辱を誓った。

 元日の3回戦で両ロックが負傷したが、右足首の故障で長期離脱していた昨季からのレギュラー、楠田が先発復帰し攻守で大暴れしたのは好材料。悔しさを知るメンバーが今年、白黒を付ける。(倉世古 洋平)

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