欧勝馬が幕下V 鳴戸部屋初の関取誕生へ 元学生横綱でモンゴル出身の25歳

2022年05月20日 16:32

相撲

欧勝馬が幕下V 鳴戸部屋初の関取誕生へ 元学生横綱でモンゴル出身の25歳
幕下優勝を決めた欧勝馬(撮影・久冨木 修)        Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所13日目 ( 2022年5月20日    東京・両国国技館 )】 幕下全勝対決は欧勝馬(25=鳴戸部屋)が幕内経験者の北はり(石の右に番)磨(35=山響部屋)を破って幕下優勝を決めた。左を深く差されて横につかれたが、右から小手に巻いて足を跳ね上げ、最後は左手で頭を押さえつけて豪快な掛け投げを決めた。
 東幕下8枚目で7戦全勝とし、来場所の十両昇進が決定的となった。元大関・琴欧洲が興した鳴戸部屋から初の関取誕生となる。「やっぱりうれしいですね。部屋頭だったので、先に上がって兄弟子とかみんなで関取にって気持ちがあった」と関取第一号を喜んだ。十両昇進が懸かる大一番を前に重圧もあった。「昨日の夜から緊張して体が硬くてどうしようと思ったけど、思い切っていこうと思った」。元学生横綱の力を発揮してチャンスをものにした。

 押す力をつけたことが関取昇進につながった。デビュー場所だった昨年11月は勝った4番全ての決まり手がはたき込み。引き技の癖が抜けず、先場所は初めて負け越した。今場所前の合同稽古では幕内・碧山らの胸を借り、徹底的に押す稽古に力を入れてきた。今場所は「押してからいろいろやってきた」と、前に出ることで積み重ねた7つの白星だった。

 新十両として臨むことになる来場所は「とりあえず勝ち越し目指して頑張ります」と控えめだったが、将来の夢は「幕内に上がって優勝したい」と力強く語った。目指す相撲は「鶴竜親方(元横綱・陸奥部屋)みたいな頭から当たって前ミツ取って前に出る相撲」。日体大出身、期待の25歳が大きな夢を追いかけていく。

 ◇欧勝馬 出喜(おうしょうま・でき)本名=プレブスレン・デルゲルバヤル。1997年4月9日生まれ、モンゴル・トゥブ県出身の25歳。17歳で来日、千葉・柏日体高(現・日体大柏)にレスリング留学。16年の全国高校総体レスリング120キロ級優勝。日体大で相撲を始め、1年時に全国学生選手権3位。2年時に全国大学選抜十和田大会優勝、全国学生体重別無差別級優勝。3年時に全国大学選抜宇佐大会優勝、全日本大学選抜金沢大会優勝、全国学生選手権3位。4年時に全国学生選手権優勝。21年九州場所、幕下15枚目格付け出しで初土俵。1メートル87、150キロ。

おすすめテーマ

2022年05月20日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム