堀川恵 ミセス世界一!初出場で女子63キロ級日本勢12年ぶりV

2022年10月10日 04:33

柔道

堀川恵 ミセス世界一!初出場で女子63キロ級日本勢12年ぶりV
女子63キロ級で金メダルを獲得し、笑顔の堀川恵 Photo By 共同
 柔道の世界選手権第4日は9日、ウズベキスタンのタシケントで行われ、女子63キロ級は初出場の堀川恵(26=パーク24)が決勝でカナダ選手に一本勝ちし、初優勝を果たした。日本勢の世界大会同階級制覇は、五輪を含め10年世界選手権の上野順恵以来、12年ぶり。24年パリ五輪代表争いでも大きくアピールした。
 終了間際に放った内股で、東京五輪銅メダルの実力者から一本を決めると、勝負師の表情は一瞬で満面の笑みとなった。今月18日に27歳の誕生日を迎える堀川が、日本女子の“鬼門”となる階級を12年ぶりに制覇。「国際大会で勝ったことはあるが重みが違う。とてもうれしい」と実感を込めた。

 長野・松商学園高2年だった12年12月のグランドスラム(GS)東京大会を当時史上最年少の17歳1カ月で制覇。五輪2連覇の谷本歩実に憧れ、同じくはね飛ばすような内股を武器に将来を嘱望されたが、その後は徐々に低迷。筑波大4年だった17年には選抜体重別を初制覇。世界選手権代表に選出されるとみられたが、同級は選手派遣見送り。「心が折れそうになった」と大きな失意を味わった。

 転機は社会人3年目の20年7月。警視庁柔道部に所属する夫と結婚し、「新しい自分という感じで」と選手登録も旧姓の津金から堀川姓に変更した。その後は「家で一緒に映像を見て助言をくれる」と二人三脚。内股にこだわり過ぎた過去の自分を捨て、寝技など柔道の幅を広げて成長し、今年2月には10年ぶりにGSを制覇した。

 日本では珍しい、ミセスの世界女王誕生。柔道、そして人生の伴走者と共に、「(勝てない時期が)長かったと思うが、前を向いてずっとやってきた。パリまで走り続けたい」と大きな瞳を輝かせた。

 ◇堀川 恵(ほりかわ・めぐみ)1995年(平7)10月18日生まれ、長野県塩尻市出身の26歳。指導者の父の影響で5歳で競技開始。長野・松商学園高2年だった12年のグランドスラム(GS)東京大会で史上最年少の17歳1カ月で優勝。筑波大を経て18年4月にパーク24入社。世界選手権は今大会が初出場。1メートル60。得意技は内股。

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