高市未来 ミセス初V「泥くさくても必ず勝つと」夫婦二人三脚で苦難乗り越え再出発

2022年12月04日 05:02

柔道

高市未来 ミセス初V「泥くさくても必ず勝つと」夫婦二人三脚で苦難乗り越え再出発
<柔道女子63kg決勝>攻める高市(左) (撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【柔道グランドスラム東京大会第1日 ( 2022年12月3日    東京体育館 )】 男女計6階級が行われ、女子63キロ級は高市(旧姓・田代)未来(28=コマツ)が5年ぶりの優勝を果たした。五輪は2大会連続出場も個人戦でメダルなし。一時は引退も考えたが、10月末の講道館杯で復活優勝を果たし、11月1日には元強化選手の高市賢悟さん(29)と結婚。夫婦二人三脚で3度目の五輪へと再出発した。男子90キロ級は増山香補(23=パーク24)が初優勝を果たすなど、初日は日本勢が全6階級を制した。
 試合内容は満足できなくても、結果でパリ五輪の代表戦線に踏みとどまった。「泥くさくても必ず勝つという気持ちで臨んだ」との言葉通り、得意の内股がさえたのは序盤戦だけ。準決勝は粘りに粘って鍋倉との日本人対決を制し、決勝も渡辺から指導3を引き出し反則勝ち。「本当に内容は情けなかった」と話したが、栄冠を手にした。

 11月1日に8年交際した高市さんと結婚。最愛の夫は5月に全日本柔道連盟の強化指定を外れ、引退を余儀なくされた。「柔道が思い切りできるのは、当たり前じゃない」と現役を続けられる喜びを再確認。2月には左膝前十字じん帯の断裂で手術するなど苦難は続いたが、逆境も力に変えてみせた。

 甘い新婚生活…とはいかず、今は「週末に会う」という週末婚状態。独身時代と変わらず、平日は都内にあるコマツの寮で生活し、日々厳しい稽古を積む。試合前も助言や激励のメッセージなどは「ない」と苦笑いするが、「いつも通り。変わりなく柔道をやらせてもらっている。だから結果で恩返ししたかった」と感謝した。

 「タカイチー」とコールされても、「あれ、誰だろうなと思うところがあった」とまだ慣れない様子だが、その名はしっかり刻まれた。田代で届かなかった五輪メダルを、高市の名で獲りに行く。

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