宇野昌磨 残すは五輪金 男子史上2人目スーパースラム王手「成長できる余地がある」

2022年12月12日 04:47

フィギュアスケート

宇野昌磨 残すは五輪金 男子史上2人目スーパースラム王手「成長できる余地がある」
エキシビションで演技する宇野昌磨(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【フィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナル ( 2022年12月11日    イタリア・トリノ パラベラ競技場 )】 GPファイナルを初制覇した宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が11日、報道陣の取材に応じた。高橋大輔、羽生結弦以来の史上3人目となる日本人制覇を達成し、ジュニア年代を含めた6つの主要タイトル総なめに向け、残すは五輪の金メダルのみ。スーパースラムに王手をかけたスケーターは、向上心たっぷりに今後へと目を向けた。
 「僕の年齢って、スケートを離れてもおかしくない。でも、成長できる余地があると思うから。練習で、やり残したことがあるからやっているだけ」

 11月のNHK杯後に靴の感覚がフィットし、充実した練習を積めるようになって調子を上げた。一方で「コンビネーション(ジャンプ)を今回は跳んでいないし、ジャンプ以外の部分」と課題を挙げたように、まだまだ伸びると確信している。

 スーパースラムを達成すれば、男子では羽生結弦以来、史上2人目の快挙となる。4年後に迎えるのが26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪。今大会と同じイタリアで開催される大舞台に立てば、宇野にとっては3度目の出場となる。

 「僕がスケートをやっているのは、周りの方が喜んでくれるのも要因の一つ。だからこそ“大きな大会で良い成績を残したから気持ちが下がる”ということはない」

 さらなる進化を果たした先に、偉業達成の瞬間が待つ。

 ▽スーパースラム ジュニアの世界選手権とGPファイナル、シニアの五輪と世界選手権、GPファイナル、四大陸選手権(欧州の選手は欧州選手権)という6つの国際主要大会を全て制覇すること。過去の達成者は、男子は羽生結弦、女子は金妍児(キムヨナ)(韓国)とアリーナ・ザギトワ(ロシア)のみ。

 ≪日本勢エキシビションでも魅了≫11日にエキシビションが行われ、日本の選手たちも華麗に舞った。女子5位の坂本は「Tango Amore」を披露。情熱的に演じて会場を魅了すると、男子2位の山本は「Poeta en el Mar」で歓声を浴びた。演技前に報道陣の取材に応じた山本は「(日本に)帰ったら全日本(選手権)がある。今回の出来を整理しながら練習したい」と次戦を見据えた。

 ≪ペア日本勢初Vのりくりゅう 全日本“楽しい”演技を≫ペアで日本勢初優勝を果たした三浦、木原組(木下グループ)が、3年ぶりに出場予定の全日本選手権(21~25日、大阪・東和薬品ラクタブドーム)へと意気込んだ。GPファイナルを終え、まずは練習拠点のカナダに戻り、その後帰国する予定。コロナ禍もあって過去2年間は国内最高峰の舞台に立てておらず、木原は「シングルを見に来たお客さんにも“ペアって楽しいんだね”と言ってもらえる演技をしたい」と抱負を語った。

 ≪ジュニア女子Vの島田 全日本SPで大技挑む≫ジュニア女子を制した14歳の島田(木下アカデミー)が、ジュニアから推薦出場する今月の全日本選手権ではSPでも大技に挑む可能性を示唆した。ジュニア年代ではSPでトリプルアクセルを跳ぶことはできないが、シニアでは可能。SPに組み込みたいかを問われると「調子が良かったりしたら、今の気持ちとしては入れたいなと思います」と語った。

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