元朝青龍、無念すぎる14年ぶりの“再会” 先代高砂親方のお別れ会に出席「握手して別れたかった」

2024年02月05日 17:36

相撲

元朝青龍、無念すぎる14年ぶりの“再会” 先代高砂親方のお別れ会に出席「握手して別れたかった」
先代高砂親方(元大関・朝潮)のお別れの会に参列した元横綱・朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(中央) Photo By スポニチ
 昨年11月2日に67歳で死去した大相撲の先代高砂親方(元大関・朝潮)の長岡末弘さんのお別れの会が5日、東京都内のホテルで開かれ、弟子で元横綱・朝青龍のドルゴルスレン・ダグアドルジ氏(43)も出席した。
 元朝青龍氏は帰国便の出発もあったため、会の途中で退席。大勢の報道陣に囲まれると「もう最後なので、師匠ですから。弟子として好きか嫌いかは別として、人間として見送るのは当然のこと」と険しい表情で話し、師匠の印象を問われると「きょうの(祭壇の)写真のような大きな笑顔のままの人だった」と師匠をしのんだ。

 元朝青龍はモンゴルから高知・明徳義塾高に相撲留学。長岡氏の師匠の若松部屋に入門し、猛稽古で第68代横綱に昇進した。「師匠が自分の地位を超える弟子が欲しいということで多少、夢をかなえてあげられたと思う」。しかし、サッカー騒動など度重なる不祥事で世間を騒がせ、更生に努めた師匠との間には深い溝が出来上がった。2010年2月、一般人への暴行疑惑で引退。「(引退後は)弟子として何回もトライしたが会えることができなかった」とその後は師弟間が歩み寄ることはなく、別れの日を迎えることになった。

 師匠との思い出を問われ、相撲界独特の「ちゃんこ鍋」の語源を教わったと述懐する。親方のことを「お父さん」と呼ぶため、「ちゃん」と「子」。つまり師匠と弟子の親子で食べる鍋と教わった。師弟は親子のような関係とこの世界では例えられる。師匠とは確執があったなかでも、かつての「やんちゃ横綱」はお別れの会に出席。人間的にも成長した姿を師匠に披露した。

 14年間会うことができなかった「角界の父親」は天国へ旅だった。「もう1回会いたかったね。握手して別れたかった。酒でも酒抜きでもいいので、ちゃんと話したかった。何を考えているかは分からないけど、(これまでの言動を)大目にみてもらえればいいけど」。無念は尽きないが、祭壇で「大ちゃんスマイル」を爆発させている師匠にこう伝えた。「大関、初優勝、そして25回の優勝、朝青龍を育ててもらって感謝しています」

この記事のフォト

おすすめテーマ

2024年02月05日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム