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もっとも気分が落ち込む時間帯は「23時」。その理由と対策[専門家回答]

2024年08月30日 09:00

もっとも気分が落ち込む時間帯は「23時」。その理由と対策[専門家回答]
ゼネラルリサーチ株式会社が、全国20代〜50代の男女3,000人を対象に、メンタルヘルスに関する調査を実施しました。 1…

ゼネラルリサーチ株式会社が、全国20代〜50代の男女3,000人を対象に、メンタルヘルスに関する調査を実施しました。

1日のうち、もっとも気分が落ち込む時間帯は?

23時

1日のうち、もっとも気分が落ち込む時間帯は「23時」という結果になりました。

みんなの23時に気分が落ち込む理由

・寝る前に色々と先の事で不安な事を考えるから(20代/男性/岐阜県)
・明日も仕事かと思うと、考え込みまた気分が下がる(20代/女性/愛知県)
・寝る前にネガティブなことを考えてしまうため(20代/女性/石川県)
・静かになると色々考えてしまう(30代/女性/東京都)
・次の日に仕事に行きたくないから(30代/男性/東京都)

なぜ「23時」に気分が落ち込むのか。「せたがや内科・神経内科クリニック」院長の久手堅司先生が以下のコメントをしています。

「就寝前は、交感神経優位から副交感神経優位へ自律神経が切り替わる時間帯です。この切り替わるタイミングは、不調なども出やすく、とくに周りが静かだと気分の落ち込みを感じやすいことがあります。

また、『寝る前に、仕事のことや明日のことを色々考えてしまう』という回答にもあるように、リラックスすべき就寝前に、考え込んでしまうことで、さらに自律神経の乱れのスパイラルに陥ってしまいます。

このまま寝床に入ったとしても、交感神経と副交感神経がスッキリ切り替わらず、レム睡眠と呼ばれる夢見がちの状態とになり、深い眠りにつくことができません。すると、朝を起きてもすっきりせず不調が続いてしまいかねません」(久手堅先生)

ほか、起床時の「7時」に気分が落ち込むと回答した人も多かったようです。

1週間でもっとも気分が落ち込む曜日は?

月曜日

これはなんとなくわかりますね。

月曜日に気分が落ち込む理由

・これから1週間仕事だから(20代/男性/滋賀県)
・休み明けだから(20代/女性/愛知県)
・週末、外に出ていることが多く、疲れがとれていないから(30代/女性/静岡県)
・前の日が、休日で楽しい時間が終わってしまったと感じる(40代/女性/島根県)
・仕事モードに調子が乗らない(40代/女性/大阪府)

ほか、『日曜日(24.4%)』『水曜日(6.8%)』が多く回答されました。

1年でもっとも気分が落ち込む月は?

12月

5月病が増える5月・6月ではなく年末でした。

12月に気分が落ち込む理由

・寒いので起床時につらい(20代/男性/京都府)
・今年も終わると思うと落ち込む(20代/男性/兵庫県)
・年が終わるのが恐ろしくなる(30代/男性/北海道)
・1年が終わる漠然とした焦り(30代/女性/京都府)
・寒さと年末年始に向けて慌ただしいから(50代/女性/広島県)

12月のあとは『8月(14.5%)』『1月(13.2%)』『4月(9.7%)』『6月(9.5%)』と続きました。

次:気分が落ち込みにくい人が意識している「あること」とは

腸内環境を意識している人は気分が落ち込みにくい傾向

調査の結果、腸内環境を意識している人は、意識していない人と比べて気分が落ち込みにくい傾向にあることも分かりました。

腸内環境を意識している人は、なぜ気分が落ち込みにくいのか。久手堅先生は以下のように語ります。

「腸と脳は相関関係にあると言われています。腸内環境が良いと、脳内で「幸せホルモン」といわれるセロトニンも分泌されやすく、自律神経に良い影響を与えます。一方で、腸内環境が悪いと、セロトニンが分泌されにくくなり、気分も落ち込んでしまうというわけです」(久手堅先生)

また、腸内環境のために食べている食品TOP3は、ヨーグルト・納豆・チーズといった発酵食品でした。

こうした食品は、本当に腸内環境に効果的なのでしょうか。久手堅先生のコメントです。

「腸内環境のためには規則正しい食生活が大事です。食材選びもポイントです。ヨーグルトや納豆、チーズ、バナナなど、どれも腸にとって良い食材と言われています。なかでもヨーグルトは、乳酸菌が腸内最近を活性化してくれることはもちろんですが、手軽に摂取しやすく、習慣化しやすいことが利点です」(久手堅先生)

中でも、夜のヨーグルトはメンタルケアにおすすめだといいます。

「午後11時に気分が落ち込みやすい方は、夜ヨーグルトを試してみると良いでしょう。午後10時から午前2時は、腸のゴールデンタイムと呼ばれていて、腸の修復が行われています。腸のゴールデンタイムに向けて、夜にヨーグルトを食べると、乳酸菌が働き、腸内環境を整え、よい睡眠に導いてくれるでしょう」(久手堅先生)

■調査概要:メンタルヘルスに関する調査
■調査期間:2022年8月10日(水)~2022年8月12日(金)
■調査方法:インターネット調査
■調査人数:3,000人
■調査対象:全国20代〜50代の男女
■調査主体:ゼネラルリサーチ

専門家プロフィール

久手堅 司(くでけん・つかさ)

せたがや内科・神経内科クリニック院長。医学博士。気圧予報・体調管理アプリ「頭痛ーる」監修医師。「自律神経失調症外来」などの特殊外来を立ち上げ、「気象病・天気病外来」ではこれまで5000名を超え、患者目線で行う診察とわかりやすい解説がSNSやメディアで話題。著書は『最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方』(クロスメディア・パブリッシング)、『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)。

<Edit:編集部>

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