東京五輪2冠・大橋悠依 涙の引退表明 大学院で栄養学勉強 低迷日本競泳陣の「立て直しにも関わりたい」
2024年09月15日 04:30
競泳
大学2年で出場した15年日本選手権は200メートル個人メドレーで40人中最下位。引退を考えたが、貧血を克服すると一気にタイムが伸びた。17年世界選手権で銀メダルを獲得。大学時代はボランティアで関わることを考えていた21年東京五輪では日本女子初の夏季五輪2冠を達成した。その後は重圧に苦しみ「何とか、競技を続けた意味を見つけたい」ともがく日々。パリ五輪は目標の決勝に届かなかったが、歩んできた道に後悔はない。「夢のような競泳人生だった」と振り返った。
競泳日本代表はパリ五輪で銀メダル1個に低迷。大橋は今後は大学院に進み栄養学を学ぶ方針を示した上で「日本の競泳界の立て直しにも関わりたい。五輪選手やメダリストを出す強化の一役を担っていけたら」と目標を掲げた。
東京五輪後には社会進出を目指す女性のロールモデルを目指して日本競泳女子初のプロスイマーに転向。プール内外で残した功績は計り知れない。シンデレラストーリーを駆け上がった現役の終わりは、第二の人生の幕開けでもある。 (木本 新也)
【大橋に聞く】
――競技人生を振り返って。
「滋賀の田舎にいた自分の才能を見つけてもらって、五輪で金メダルという夢にも思ってなかったことまで体験させてもらえた」
――最後のレースで心がけたことは。
「この何十年で自分が得てきた技術や、レースに臨むまでの準備だったりを、何一つ怠ることなく、ベストな状態で迎えることを心がけてきました」
――タッチした瞬間の気持ちは?
「信歩(松本)速いな、というのと、自分も頑張ったと思いました」
――印象に残っているレースは?
「難しいですね。心の底から楽しかったと思えるのは(17年世界選手権)ブダペストの銀メダルのレース。ワクワクしたし、ああいう舞台で活躍する楽しさを初めて知ったので」
◇大橋 悠依(おおはし・ゆい)1995年(平7)10月18日生まれ、滋賀県出身の28歳。草津東高から東洋大に進学し、平井コーチに師事。世界選手権は17年に200メートル個人メドレーで銀、19年に400メートル個人メドレーで銅を獲得した。21年東京五輪で女子個人メドレー2冠を達成。地元・彦根市の人気キャラクター「ひこにゃん」を愛する。陸上の桐生祥秀と同郷同い年で、中学時代から顔見知り。身長1メートル74。血液型B。
おすすめテーマ
スポーツの2024年09月15日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
【日本代表】サモアに快勝のエディーHC 李のPOM選出を懸念「他の選手に…」その理由は?
-
渡辺雄太が千葉J“デビュー”15分44秒出場で7得点「状態はまだ6~7割程度」
-
大の里 無傷の8連勝でただ1人中日勝ち越し! 追う霧島は宇良を押し倒し1敗死守 琴桜は連敗免れ6勝目
-
王鵬が翔猿をはたき込み5勝目 自己最高位の西前頭2枚目で奮闘
-
岩崎亜久竜ファーストクラスで米ツアー予選会挑戦「トレーナー連れて万全で」ANAオープン優勝で航空券!
-
幕内復帰2場所目の若隆景が玉鷲を寄り切って6勝目
-
エディージャパン決勝進出! 7TでW杯に続くサモア撃破 19年以来V懸け21日フィジーと決戦
-
尊富士が今年3度目のストレート勝ち越し!関取勝率は驚異の9割到達「ケガを超えて…治してよかった」
-
羽生結弦さん「祈りを込め」能登復興チャリティー演技会で全身全霊「春よ、来い」
-
渡辺雄太が千葉J“デビュー”約16分出場で7得点 チケット完売のプレシーズンマッチ チームは敗戦
-
パリ銀メダル佐藤大宗「全てを盛り上げていきたい」 11月の全日本欠場濃厚も普及活動に全力
-
岩崎亜久竜が大会タイ20アンダーで逆転優勝 昨年の日本オープン以来のツアー2勝目
-
岩井明愛が64で逆転V 自身初の大会連覇 山下美夢有は3試合連続で2位
-
渡辺雄太 千葉Jで実戦デビュー
-
東大卒力士・須山が現役最重量252キロの出羽ノ城撃破!頭脳を駆使して作戦成功「3つぐらい想定した」
-
山下美夢有が単独首位で折り返し 昨年覇者の岩井明愛が1打差を猛追
-
尊富士が7連勝!関取最重量206キロの剣翔を圧倒 前日注意の塩まきは控えめ「昨日の今日なので」
-
北口榛花、日本勢初DLファイナル連覇!6投目に今季自己新66m13鮮やか逆転
-
【全国学生相撲個人体重別選手権】日大の花岡真生が135キロ未満級で4連覇!前人未踏の歴史的偉業
-
体操・宮田笙子「沢山笑った ありがとう」仲間の誕生日祝いに感謝 「笑顔が戻って良かった」の声続々
-
ディーン元気、80メートル37で5位 ピーターズが87メートル87で優勝 DLファイナル
-
渡辺雄太 千葉J赤いユニホーム姿&富樫との裏話も披露「勇樹はタダで欲しいものをゲットした」
-
エブリン バスケ協会に“不満” 技術委員長の続投方針に「選手に責任転嫁する人がまた次も?」
-
サニブラウン 初のDL最終戦は疲労たまり6位 「100%以上を出さないと勝てない世界に」
-
「最後は滋賀代表で」大橋悠依の強い地元愛 滋賀開催の来年の国スポも「ひこにゃん」とともに!
-
東京五輪2冠・大橋悠依 涙の引退表明 大学院で栄養学勉強 低迷日本競泳陣の「立て直しにも関わりたい」
-
瀬戸大也 ロス五輪見据え現役続行へ 世界短水路選手権400m個メで7連覇に挑戦 国スポは貫禄のV
-
二刀流あるか!?五輪高飛び込み銀・玉井 本職外でも圧勝「馬淵コーチとは二刀流できたらいいね、と」
-
千両役者・錦織圭 6年ぶり登場で大歓声 試合も快勝!五輪後に「急に感覚が良くなった」再浮上に期待
-
霧島 尚弥魂で1差死守「自分も頑張らないと」 全勝の大の里を追走 「目標は今までと変わらず横綱」
-
序二段・炎鵬 4戦全勝で勝ち越し 地元・石川の応援に「少しでも誰かの目に入ればうれしい」
-
2季連続女王の美夢有 ついに今季初V王手!プロテスト合格・弟の前で進撃「来てくれてうれしかった」
-
金子駆大 石川遼超えの大会最年少Vへ3差!友人の久常涼から刺激「来年か再来年には海外に」