マー君、7回1死までノーヒッターも…狙われた初球
2011年05月14日 06:00
野球
楽天・田中将大投手(22)は、一球の怖さをあらためて痛感した。ボール球を投げなければならない場面で、魅入られたようにストライクゾーンへ。7回にロッテ・金泰均(キムテギュン)に許した先制の適時打は、好調がゆえに生まれたわずかな隙を突かれたものだった。
嶋の構えたミットより、わずかに低かった。投手はストライクを投げるだけが仕事ではない。だから田中は悔やんだ。「もう少し高く投げようとしたが、打てるところにいってしまった…」。7回2死二塁で金泰均に先制の右中間二塁打。初球、149キロ直球だった。
7回1死まで無安打。田中は絶好調だった。序盤からリズム良くストライクを先行させ、5回まで費やした球数は52球。そのうちストライクは44球で、ストライク率は約85%だった。ストライクゾーンの直球で空振りやファウルをやすやすと奪った。しかし、3者凡退に抑えた6回は清田に初の2ボール、伊志嶺には3ボール。この1イニングはストライク率が60%にまで落ち、制球にばらつきが生じ始めた。
そんな中で7回、1死から荻野貴に初安打と二盗を許し、続く井口に右前打。鉄平の好返球で荻野貴を本塁でアウトにした直後だった。「目線を上げてから、スプリットかスライダーで打ち取ろうと思った」と嶋。そこに落とし穴があった。好調だった直球。ばらつき始めた直球。そのはざまで、わずかな制球ミスが出た。佐藤投手コーチは「直球が良かったのは序盤。あの場面は冒険しないでボールから入らないと」と話した。
本来なら当たり前にできることができなかった。味方の援護が少ない中で、右腕には自然と力が入った。試合は延長12回で引き分け。10回120球を投げた田中だが「1失点でも納得できない」。その言葉に、わずか一球への悔しさが込められていた。
▼ロッテ・金泰均 スライダーを狙っていたけど甘い直球が来たので打った。失投だったので自然にバットが出た。
≪延長登板は2度目≫田中(楽)が7回1死まで無安打に抑えるなど10回1失点の力投。先発で延長回まで投げるのは、昨年3月28日の西武戦(10回完投勝利)以来2度目。また、初回からの連続イニング無安打としては、過去2度の6回2死を抜く自己最長になった。この日はオール空振りの11奪三振。2桁奪三振は昨年8月8日の日本ハム戦以来通算18度目になるが、全て空振りは09年9月18日のロッテ戦以来2度目。ただし、前回は勝利投手になっており勝てなかったのは初めてだ。
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