ソフトB松坂 プエルトリコ・ウインターL参戦へ 背水無休オフで復活を
2016年10月18日 06:00
野球
「僕にオフはありません」と話していた36歳。その言葉通り、球団に同国のウインターリーグで実戦を積みたいとの意向を申し出ていた。西武、大リーグ時代を含めて初めての挑戦だ。
国内復帰した1年目の昨年は8月に右肩を手術した。復活を目指した2年目の今季。最終戦となった10月2日の楽天戦でついに1軍のマウンドに立った。だが、制球が定まらず、先頭から4連続四死球を与えるなど1回5失点。日米通算164勝を誇る右腕は2年連続未勝利に終わり、栄光は地に落ちたと誰もが思った。ただ、右手違和感や腰痛などに苦しみながら投げられる状態まで戻ったのが、今季最終戦でもあった。背番号18は復活へ向けた「続編」を紡ぐ場所を模索していた。
そこで目を付けたのはプエルトリコだった。鹿児島県とほぼ同じ面積のカリブ海に浮かぶ島。毎年11月に開幕するウインターリーグはマイナーの2A~3Aレベルでオフを利用し、メジャーリーガーも参加する。ソフトバンクは2010年から若手を送り、10年には岩崎が最多勝、11年に参加した柳田はチームメートとなったメジャー通算311本塁打を誇る同国の英雄、イバン・ロドリゲス氏から打撃指導を受けた。レベルの高いドミニカ共和国よりも比較的出場機会を得やすい上、一流のメジャーリーガーとの対戦も可能である。
プエルトリコでは今年9月に150万人に影響を及ぼす発電所火災による大停電が起きる混乱があった。球団は、まだ派遣するかどうかを最終的に決定はしていない。昨オフは選手派遣を取りやめていることなど、現地へ選手派遣できるかどうかも含めた調査、調整を行っている段階だ。ただ、GOサインさえ出れば11月中に松坂が参加することは十分に可能だ。
「良くも悪くも投げることができた。来年に向けて一からしっかりつくり上げるしかない」と語っていた松坂。2年間、仕事という仕事はできていない。チームは前日、CSファイナルSで日本ハムに敗れて、日本一3連覇を逃した。チームの役に立ちたい。24日からはヤフオクドームでの秋季練習に参加し、来季に向けて本格的に動きだす。
▽ウインターリーグ ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコ、メキシコで行われるものが有名で11月から翌年2月に開催される。若手選手だけでなく、現役大リーガーも多数参加するためレベルは高い。ベネズエラには07年に右肘手術からの再起を目指していた野茂英雄が参加したこともあり、ドミニカ共和国には昨オフ、DeNA・筒香が参加した。今オフ、プエルトリコには巨人・岡本らが参加する予定。アジアでは台湾で開催されており、毎年、日本から多くの選手が派遣されている。
▽プエルトリコ 正式名称はプエルトリコ自治連邦区で、「コモンウェルス」と言われる米国の自治的・未編入地域。カリブ海北東部に位置し、プエルトリコ本島、ビエケス島、クレブラ島、モナ島などから成り立つ。亜熱帯気候に属し、平均気温は25・4度と過ごしやすいため観光地として有名だが、特定地域では貧富の差が激しく犯罪発生率が高い。
≪松坂の日本復帰後≫
▼14年12月5日 福岡市内のホテルでソフトバンク入団会見。
▼15年3月4日 阪神とのオープン戦(甲子園)で復帰初登板。3回を4安打無失点。
▼5月20日 ウエスタン・オリックス戦(高知)で2回を2安打1失点。その後、右肩の違和感を訴える。
▼8月18日 関東地方の病院で右肩を手術。
▼16年3月3日 韓国・斗山との練習試合(宮崎アイビー)に先発。288日ぶりの登板で2回を完全投球。
▼5月14日 ウエスタン・広島戦(マツダ)で1回2/3を7安打9失点。2日後の16日に右腕の検査を受けるが異常なし。
▼8月25日 ウエスタン・広島戦(タマスタ筑後)で103日ぶりに実戦復帰。
▼10月2日 シーズン最終戦の楽天戦(コボスタ宮城)の8回から4番手で登板。3648日ぶりの1軍マウンドながら、打者10人に3安打4四死球、5失点と大乱調。
おすすめテーマ
2016年10月18日のニュース
特集
野球のランキング
-
ソフトB 田村2軍コーチが退団
-
巨人 1位指名候補を3選手に絞る「どの選手も成績を残せる」
-
岸 FA行使は明言避ける 栗山も「現時点で未定」
-
明大敗れ、慶大、早大、立大も勝ち点3
-
-
楽天 田中らが1位候補「あとは現場や星野さん、社長の考え方」
-
黒田引退会見を緊急生中継 テレビ新広島 異例の2時間特番
-
黒田 引退をチームメートに報告「最後は笑顔でみんなでビールかけができたらいい」
-
プロ野球バッテリー賞 パはロッテ・石川―田村 セは広島・野村―石原
-
ヤクルト 古野に戦力外通告 育成契約へ
-
広島 黒田 今季限りで引退 日米通算203勝 日本S先発で花道
-
トランプ氏に嫌悪感 ドジャース主砲が所有ホテルの宿泊を拒否
-
サブロク双亮、ドラフト心待ち「あと2日です!」「電話の前で待つ」
-
ロッテ 石川 侍初選出「心細さと不安、プレッシャー、とても大変です」
-
シリング氏 流血降板のバウアー批判「投手としての意識が足りない」
-
小久保監督 初選出の千賀に期待「あのフォークは世界で通用する」
-
ソフトBは5選手選出 武田「チームを勝利へ」 千賀「いい経験に」
-
ロッテ 秋季キャンプ日程発表 11・1から鴨川市営球場で
-
小久保監督 大谷への信頼語る「ここ一番で頼れる投手になってきた」
-
ラミレス監督「来季目標は優勝」 南場オーナーは補強約束
-
DeNA3選手が侍J選出 石田は初招集「成長の機会に」
-
侍ジャパン強化試合メンバー28選手発表 大谷はDH、代打で起用
-
大谷165キロ記念グッズ発売!フォトフレーム、Tシャツ、タオル
-
インディアンス 3連勝でWS王手!バウアー流血降板も救援陣が好投
-
日本ハム11・23ファンフェス ステージ前指定席400席限定発売
-
【キヨシスタイル】大谷一本釣り…再発防止へ明確なドラフト制度の確立を
-
【日本S注目記録】大谷 勝利投手&V弾なるか 稲尾&堀内以来の快挙
-
思い出す横浜ベイスターズ1年目…三浦、進藤、石井 それぞれの今
-
わずか21球…イ軍右腕が出血で緊急降板 ドローンによる負傷癒えず
-
【指名待つ君の名は。3】兵庫・山川 1m67小さな巨人が2年越しの夢へ
-
第5戦はマエケン先発の方針 ロバーツ監督が公表「現段階では」
-
「カブスはサインを盗んでいる」ドジャース捕手、地元紙に“疑惑告白”
-
大谷 日本Sでリアル二刀流10連勝締めだ 開幕戦&第6戦先発
-
安楽 U23W杯に秘密兵器持参へ 快眠グッズで体調管理
-
巨人・鈴木 引退報告でナインにおわび「話しかけにくいオーラ」
-
BC信濃・笠井 異色の最速151キロ右腕 2日で早大野球部退部
-
【12球団の1位指名予想】創価大・正義は最大8球団競合か
-
【ドラフト注目選手・社会人】多彩変化球&洞察力魅力の東京ガス山岡
-
【ドラフト注目選手・大学生】急成長の桜美林大・佐々木千 超本格派の正義
-
【ドラフト注目選手・高校生】バネ強い作新・今井 スライダーの広島新庄・堀
-
巨人・岡本 外野挑戦へ 出場機会確保へ内野と“二刀流”
-
広島・黒田 打者大谷を警戒「日本プロ野球の中でも特別な存在」
-
ロッテ伊東監督 来季続投要請を受諾「やるからには上を」
-
阪神 ソフトB森福に興味 貴重中継ぎ左腕、FA補償も不要
-
ソフトB松坂 プエルトリコ・ウインターL参戦へ 背水無休オフで復活を
-
DeNA戦力外の久保裕 トライアウト参加へ「調子は今が一番」
-
ロッテ 創価大・田中をドラ1指名へ 12球団で初めて公表
-
創価大・田中 今季は8試合に登板し4勝0敗 2季ぶりV貢献
-
因縁再び?金本監督 真中監督返り討ちや!桜美林大・佐々木競合必至
-
ヤクルト ドラ1候補に創価大・田中ら13人「当日にならないと…」
-
ヤク山田 楽天・稼頭央とトリプルスリー対談「目力が凄かった」
-
広島 大谷165キロ対策 マシン1メートル手前でバント練習
-
「翔平メーター」165キロに更新 北海道浦河町に設置
-
ソフトB今宮 右肘手術へ ねずみ除去「常に電気が通っている」
-
巨人・菅野に課題 尾花コーチ「110球くらいで完投」
-
オリ ドラ1候補は創価大・田中か桜美林大・佐々木千?
-
西武・辻監督 21年ぶりレオユニホーム「“強い”というイメージを」
-
160キロは無理でも…中日・小笠原 体感スピードで勝負
-
DeNA新社長「スポーツタウンのような新たな空間に」
-
楽天 異例の巡回コーチ3人制 1軍ヘッドは置かず
-
最も投球間隔の短かった投手は西武・牧田 スピードアップ賞発表
-
ド軍カーショー 10日で4勝貢献302球 指揮官「地上最強の投手」
-
マエケン 鉄腕カーショーに感嘆「登板間隔が短いのに凄い」
-
兄は元巨人 4番“ゴンゾー”千金弾「大きい勝利だ」
-
カーショーに敵将脱帽「登板間隔が空いていないのに…」
-
ドローンで負傷 第3戦先発イ軍バウアー「大バカ」汚名返上の誓い
-
ブルージェイズ 巻き返しに自信「何をすべきか分かっている」
-
松井氏 同郷の日大・京田に“シン・ゴジラ”の期待!?
-
空挺ブルーレンジャーズ初出場V 7回逆転5点、千葉勢31年ぶり栄冠