【キヨシスタイル】見た目はおっかないけど…中日再建、森新監督ならきっと

2017年01月24日 08:50

野球

【キヨシスタイル】見た目はおっかないけど…中日再建、森新監督ならきっと
選手会合同自主トレを視察した中日・森監督 Photo By スポニチ
 もういくつ寝るとキャンプイン?今年もそんな季節になったね。キャンプ地巡りは沖縄から。北谷に行くのを楽しみにしている。そう、森繁和新監督率いる中日。空気の変化を感じたいんだ。
 ここ数年ファン離れが進んでいるドラゴンズ。2008年に242万7805人を数えた観客動員数が去年は前年比微増ながら205万8381人にとどまった。4年連続Bクラス。去年は最下位に沈み、雰囲気も暗い。

 そんなタイミングでのモリシゲ監督誕生。1月で退任する落合博満GMとの絡みの中でよくぞ実現した。中日の英断に拍手を送りたい。わが駒大の1年後輩は西武を皮切りに日本ハム、横浜(現DeNA)、中日でコーチを歴任。2軍から1軍の投手コーチ、ヘッドコーチ、去年は監督代行も経験した。コーチ歴通算25年。これだけ準備万端の監督就任も珍しい。チーム再建にはうってつけの人材だと思う。

 見た目はおっかない。私が駒大に入学したとき、モリシゲも一緒に練習していた。ブルペンで大きなソフトボールをビュンビュン投げている。「凄えヤツがいるんだ」と思った。こわもてで体も強い。たぶん同級生だけど、ひょっとしたら、先輩かもしれないと思っていたら1学年下、駒大高校の3年生だという。驚いたよ。

 性格は一直線。実直で義理人情に厚い。1月11日に東京・芝の東京グランドホテルで行われた駒大野球部OB会主催の激励会。われらが恩師、太田誠さんがこんなエピソードを明かしてくれた。モリシゲは1976年のドラフトでロッテから1位指名されながら「私はまだ足りないところがあります」として住友金属へ。「監督は来る必要ないです」と言って、1人でロッテの金田正一監督に断りに行ったという。

 強い気持ち、責任感を持った男。後輩ながら尊敬する部分もある。妥協を許さず、球団にも言うべきことは言う。いいスタッフを集めたよ。西武時代からつながりのある土井正博さんを招き、元気のいいデニー友利や波留敏夫を脇に配し、自分の色を出しやすい環境をつくっている。

 「参謀」から「監督」になって最下位からのスタート。優勝はまだいいよ。まずはチーム強化とファンサービス。明るさとファンを取り戻してほしい。 (スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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