阪神・原口 一塁専念 貴重な右の大砲候補「やれることをやる」

2017年03月03日 05:43

野球

阪神・原口 一塁専念 貴重な右の大砲候補「やれることをやる」
シートノックで一塁に入り、声を出す原口(中央) Photo By スポニチ
 阪神・原口文仁捕手(25)が一塁手に専念する方針が固まった。甲子園球場で練習を再開した2日に矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(48)が「チーム事情を考えてもメインとして一塁をやった方がいい」と明言。昨季11本塁打した打力を最大限に生かすため春季キャンプ終了を節目として今後の起用法が決まった。3日の侍ジャパンとの強化試合(京セラドーム)にも一塁で出場する見込みだ。
 本拠地での全体練習再開。原口は室内練習場に防具などの捕手用具を持参せず、一塁手用ミットをキャッチボールから使った。投内連係の練習にも一塁手として参加。屋外へ出たフリー打撃中の守備練習でも一塁に就いた。久慈内野守備走塁コーチからノックを受け、捕球練習も含めて約40分間も一塁練習に割いた。

 一塁での実戦出場はあっても、捕手組で練習していた今春キャンプとの違いは明らか。矢野コーチは「チーム事情を考えた中でメインは一塁の方が良いのでは」と方針が固まったことを明かした。

 「去年の秋から肩の状態が良くなっているのは分かるし、キャッチャーをやりたい気持ちも分かる。でも、一塁で打撃を生かした方がこれから先も(持ち味を)生かせる。キャッチャーだと去年の後半みたいに肩の状態が落ちる可能性がある」

 キャンプを打ち上げた先月28日に本人への通達を済ませた。「ずっと競わせるということを言ってきたけど、長引かせるわけにはいかない。どこかで判断しないといけない。オープン戦も数多くあるわけではないので」。月替わりを機に一塁手として“始動”させた。

 昨季は規定打席未満(364打席)ながら11本塁打は福留と並ぶチーム次点。外野に左打者3人が並ぶ布陣を考慮しても右の大砲候補は打線の中で貴重な存在だ。ゴメスの退団で本職の一塁手がいない事情もあり、原口の一塁専念が勝利への最善策として判断された。金本監督は「両にらみということもある。ちょっと一塁を多めにやっていこうか、と」と捕手出場の可能性に余地を残しても軸足を一塁に置くことは決定。3日の侍ジャパンとの強化試合でも一塁出場が濃厚だ。

 「まだどうなるか分からないですけど、しっかり、両方準備して、やれることをやる。試合でファーストをやることもあるので今日は多めに。日本の代表する選手たちと試合ができる。その中で結果を出してアピールしたい」

 原口は持ち続けてきた捕手への強いこだわりを胸に秘め、前を向いた。“打てる捕手”として期待を集めた従来にも増して強打を求められることは確実。前日1日には結婚を発表したばかりで、2017年は新たな門出の年になる。(巻木 周平)

 ≪捕手から転向した強打者≫

 ☆和田一浩 西武時代は打力を買われDHや外野でも出場。30歳を迎える02年から外野手登録となり、同年に初めて規定打席に到達した。05年には首位打者と最多安打のタイトルを獲得。中日移籍後の15年に2000安打を達成。

 ☆小笠原道大 日本ハム入団3年目の99年に一塁へ転向し25本塁打を放って、前年に引退した落合博満の穴を埋めた。代名詞のフルスイングを武器に本塁打王ほか数々のタイトルを獲得。巨人時代の11年に2000安打を達成。

 ☆山崎武司 入団4年目の90年に外野手へコンバートされ、96年は6月に打率・403で月間MVPを初受賞。シーズン39本塁打でタイトルも獲得。98年に一塁手へ転向。楽天時代の07年には43本塁打、108打点で2冠を獲得。

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