骨折の梅野 勇気もらった小学2年生の“声”
2019年04月08日 07:56
野球
バットで貢献したのは、1点リードの4回だ。2死一、二塁から直球を捉えた飛球は二塁後方へ。スライディングキャッチを試みた名手・菊池涼が捕球できず、チームに勢いをもたらす適時打となった。先発・西を援護する価値ある1本に「結果が良い方向に向いている」とうなずいた。
第1打席も先制点につながる左前打を放っており、復帰した5日の初戦から6打数連続安打も記録した。守りでは完封で移籍後初勝利を挙げた西を好リードし、FA右腕と笑顔で会心のハグ。最後までマスクをかぶり、カード勝ち越しという大きな白星を仲間と分かち合った。
2日の巨人戦で負傷し、4日に左足薬指の骨折と診断された。患部には裂傷もあり、隣の指と抱き合わせて包帯を巻いて固定している。痛みはないのか?と驚く周囲に「やるしかない」と答えながらも、実情は違った。
「そら、骨折なんで痛いですよ…。でも試合に出たらそんなこと言ってられないでしょう。やると決めたのは、自分ですから」 診断結果が出た4日、鳴尾浜球場で汗を流した後に、自宅近くの神社で手を合わせた。
「(骨が)折れていても大丈夫。(これから)また良い日になると思って」。故障が公になった直後から、スマートフォンには家族、友人から数え切れないほどのメッセージが届いた。知人の息子で、自身のファンという小学2年生の子どもからは「梅野お兄ちゃん、試合出たら頑張ってね」とボイスメッセージが届いた。故障に大きなショックを受けていたという様子も伝え聞き「2年生の子が自分にそんな感情を持ってくれていてびっくりしたし、嬉しかった。試合をまた見てくれたら良いなと思って」と力をもらった。背中を押す“声”には「がんばるよ―!」と返信して広島入りしていた。
復帰後、3試合連続スタメンで起用した矢野監督も「骨折しているなかでも、昨日のファーストに飛び込むことも含めて、出たい気持ちとかはより感じる」と目を細めたように、溢れる試合への渇望は見る者にも伝わった。
「先制点を取れたら楽になるけど、(今後も)バッテリーで勝っていかないといけないので」。正捕手としての自覚をにじませる言葉は、何より力強い。困難に立ち向かう“梅野お兄ちゃん”は、いつも以上に格好良く映ったはずだ。 (遠藤 礼)
おすすめテーマ
2019年04月08日のニュース
特集
野球のランキング
-
楽天・銀次 完璧急造捕手も辛さ実感「痛いと言ったら怒られる」
-
近大 投打かみ合い勝ち点1 ドラフト候補の村西は連投で1失点完投、主将・谷川が先制打
-
ヤクルト 巨人との共同企画「TOKYOシリーズ」発表
-
国学院大 開幕戦で昨秋の覇者・立正大下す プロ注・横山が今季初勝利
-
-
エンゼルスのトラウトが4戦連発 チーム記録にあと「1」 エ軍は5連敗のあと3連勝
-
好調ドジャースが5連勝 ベリンジャー早くも7号本塁打
-
阪神・能見 海外FA権取得 球団幹部は残留熱望
-
NPB 大樹生命と月間MVP賞の協賛契約
-
ワールドシリーズ覇者のレッドソックスが辛勝 開幕ロード11戦を3勝8敗で終了
-
日本ハム鶴岡「鶴の恩返し」19年実施内容が決定
-
センバツ準Vアシスト 習志野吹奏楽部「美爆音」今度はロッテ応援
-
甲子園歴史館で「タイガースの野球殿堂入り特集~虎の歴史を築いた男たち~」開催
-
巨人・山口 中日戦へ意気込む「無駄な四球を出さない」
-
ソフトB柳田が左半膜様筋腱の肉離れで出場選手登録抹消
-
イチロー、愛知県民栄誉賞も辞退 父通じ打診も…
-
【隠しマイク】ホントに?バルガス「シックスパック!」
-
オリオールズのデービスが大スランプ 連続打数の無安打記録まであと「2」
-
阪神・西 笑顔の秘密
-
筒香 どの球にも対応できる「どっしり感」に感服
-
阪神先発陣の注目株!4年目・青柳は愛すべき“いじられキャラ”
-
オリックスなら「捕手頓宮」 チームの危機を救う“急造捕手”
-
骨折の梅野 勇気もらった小学2年生の“声”
-
奈良学園大の“二刀流”菅田 5の5、4打点「タイミングの取り方だけを意識」
-
ソフトB 7発11点! 16年ぶり1イニング4発も 王氏「大爆発だね」
-
ロッテ 今季最少3安打 9戦連発ならず
-
ロッテ 藤原 登録抹消 井口監督「技術、体力を含めて準備してほしい」
-
楽天 銀次 プロ14年目で1軍初の捕手出場 盗塁刺した
-
オリックス 榊原 プロ初勝利ならず「気にしていないです」
-
西武 外崎 土壇場で3階席へ特大逆転3点弾
-
日本ハム 栗山流「外野4人シフト」も…9回に悪夢
-
球団創設70年 DeNA 4000勝に到達 筒香4戦連続打点
-
巨人 今季初の連敗 響いた痛恨連係ミス
-
阪神 西 移籍初勝利は12球団一番乗りの完封「自分のわがままでいかせてもらった」
-
阪神 大山 貴重な中押し点「タイムリーは大きい」
-
今季初の2番 阪神 糸原が3安打「西さんが投げていたんで」
-
広島 9年ぶり開幕から3カード連続負け越し
-
中日 柳 ビジターでのプロ初白星は神宮「特別な感情がある」
-
ヤクルト 移籍の高梨 本拠地初登板で白星ならず「もう少し気をつけて投げないと」
-
星稜 奥川が太鼓判 大船渡 佐々木は「170キロに到達すると本気で思う」
-
エンゼルス プホルス イチローに並ぶ3089安打「とても特別なこと」
-
雄星 中4日で初勝利目指す
-
マエケン 3連勝へ内容重視「次はもう少し…」