広島拙攻2連敗 緒方監督「いい采配ができなかった」誠也も12打席無安打

2019年06月30日 05:30

野球

広島拙攻2連敗 緒方監督「いい采配ができなかった」誠也も12打席無安打
10回1死一、二塁 遊ゴロ併殺にに倒れベンチに引き揚げる長野(右)。後方は選手交代を告げる緒方監督(撮影・久冨木 修)  Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島1―2DeNA ( 2019年6月29日    横浜 )】 広島は29日のDeNA戦で今季2度目のサヨナラ負けを喫した。1―1の延長10回2死満塁で4番手・中村恭が宮崎に痛恨の決勝中前打を浴びた。一方、攻撃陣も7回無死一、三塁の勝ち越し機を逃すなど拙攻が目立ち、勝敗に暗い影を落とした。リーグ戦再開後は2連敗で月間15敗は12年9月に17敗(6勝)して以来。首位・巨人が勝ち、ゲーム差は2・5に開いた。
 試合展開と同様に、帰りのバスへと向かうナインの足取りは一様に重かった。あと1点が近そうで遠く、今季2度目の痛恨サヨナラ負け。迎打撃コーチは「結果に対する反省が必要」とし、同点で迎えた終盤7回の攻撃をポイントに挙げた。

 メヒア、バティスタの連打で築いた無死一、三塁の絶好機。7番・田中広は2球目の甘いスライダーをファウルして空振り三振に倒れ、続く磯村はカウント2―1からの外角低めスライダーに手を出して最悪の三ゴロ併殺打に終わった。

 「ボクがあのチャンスでもう1本打っていれば、こういう結果にならなかった…」

 5回1死一、二塁で16打席ぶり安打となる三塁強襲の同点打を放った磯村は、勝敗を左右する局面での凡退にうなだれる。7回以外の3打席で3安打(5日西武戦以来、今季3度目の猛打賞)を放った田中広も、大事な場面で1本が出ず「また明日頑張ります」と力なく絞り出した。

 拙攻につながる采配もあった。同点とした5回、なおも1死一、三塁でアドゥワは初球にバント失敗(ファウル)。3球目にバスターで空振りすると、4球目に一塁走者・磯村が走って二塁で憤死した。何らかのサインミスか、チグハグさが目立つ場面で、アドゥワも直後に空振り三振した。

 緒方監督は「選手は必死にやってくれた。勝つチャンスはあったし、この結果に対しては、いい采配ができなかったということ。ヒットは出ているし、点に結びつなかったのは自分の采配」と敗戦の責任に言及した。

 4番・鈴木も気掛かりだ。この日も快音は響かず、6月25日の楽天戦から3試合12打席で無安打が続く。「仕方がないです…」と肩を落とす主砲に、迎打撃コーチは「1人で苦しんでいる。何とか一緒に(打開策を)考えたい」と思案した。

 最下位に沈んだ交流戦の負の流れを払拭できず、リーグ戦再開後に2連敗。首位・巨人とのゲーム差は2・5に開いた。4月の低迷から逆襲に転じた、5月さながらの反転攻勢は果たしてあるのか。4連覇を目指す王者には踏ん張りどころだ。(江尾 卓也)

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