【高橋聡文と一問一答】「汚い、荒れたマウンド」で中継ぎ一筋18年「本当に楽しいポジション」
2019年09月25日 15:25
野球
今シーズンをもちまして、18年間のプロ野球人生を終えることを決意しました。これまで支えてくださった関係者のみなさん、チームメート、ファンの皆様、本当にありがとうございました。
――現在の心境は
ひと言で言ったらホッとしています。引退を決めるまでは、本当に「やっぱりやろうかな」「やっぱりやめようかな」という迷いがスゴいあったんですけど。
――引退を決意するに至った経緯は
今年1年ずっと思った球が投げられなかったんですけど、正直来年も頑張ろうと思っていました。でも、こういう時期になって冷静に考えたときに「体が限界だな」と思ったので、引退することにしました。
――誰かに相談は
最初は両親に「どう思っているのかな」というのが一番気になったので、相談したところやっぱり「ここまで頑張ったんだから自分の好きなようにやりなさい」というふうに言われたので。そこからだんだん辞める方向に気持ちが行きました。
――チームメートに打ち明けたりは
決まってから報告した方が多いんですけど、まだ決めていないときは(藤川)球児さんだったり、山井さん(中日)だったり、何人か相談はしました。
――藤川の反応は
そうですね。「できると思うんだったら、頑張ってもいい」と言われたんですけど「最終的には自分が決めることなので、それを応援する」という風に言ってもらいました。
――中継ぎ一筋で18年間活躍
本当に中継ぎっていうのはすごい大変なポジションで、体的には一番しんどいかなとも思いますけど。面白さもすごいあって。何十時間とかずっとキツい練習をして、たった1球しかない仕事の時もありますけど、それで人々を感動させたりとか、誰かを喜ばせたりできる、本当に楽しいポジションだと思います。
――一番の思い出は
チームを代表する左バッターを抑えることだけを考えてずっと、18年間やってきたんですけど。やっぱり思い出に残っているといったら、阪神だったら金本さんとの対戦だったり、巨人だったら阿部さんだったり。周りから見たら“ただの1球”に見えるかもしれないですけど本当にすごい考えて投げいた1球1球で、本当に思い出に残っています。
――通算531試合の登板で最高の1球は
うーん…そうですね、この1球というのはちょっと思い浮かばないんですけど。たぶん三振を獲りに行っている球全てが、獲れた球は本当に最高の1球だと思います。
――悔しい1球も
ありますね。悔しい1球。今パッと思い浮かんだのは、ドラゴンズのとき、クライマックス(シリーズ)で、ラミレスに逆転3ランを打たれたのかなと思います。
――ナゴヤドーム、甲子園、それぞれどんな場所だったか
ナゴヤドームのマウンドは本当に投げやすくて。高さだったり、硬さだったり本当に、これ以上ないピッチャーのためのマウンドだな、というイメージがすごい残っていて。甲子園は、それと比べてまたちょっとマウンドの高さとか違うんですけど、その分、ファンの声援の大きさがすごい。ドラゴンズで投げている時も、本当にすごく自分を応援してくれているように、阪神の応援をしているのに自分の応援をしてくれているかのように、楽しかったイメージはありますね。その応援がまさか自分の応援をしてもらえるとは思わなかったんですけど、その時は。
――今後は
引退決めたのもつい数日前なので、次に仕事を何するとかは本当にないんですけど。何か誰かを喜ばせたりとか、笑顔になってくれるような仕事をやりたいなと思います。
――高橋聡投手にとって「野球」とは
36歳ですけど今、自分の人生そのものでしたし。朝起きて「きょうも肩大丈夫かな?」とか。夜寝るときも「あした肩大丈夫かな?」とか。本当に野球が全てだった。その野球を取ったら今後どうなるかというのも楽しみです。
――福留はサプライズ
来る時に一緒になって、しゃべってはないんですけど、車が前だったんです。「あれ、すごいな。休み返上で練習やられるんだな」と思ってた。まさか、こんなサプライズになるとは思わなかった。
――決断は迷った
自分ではすごくやりたくて。本当に客観的にこの時期になって考えた時に、厳しいし、良くなる要素もちょと少なくなってきたなと。「辞める」いうのを自分で言うのが怖かったじゃないけど、30年間ずっとやっているのが当たり前だったんで。決めたら本当に楽になりました。
――阪神での4年間
1つの球団で終われる人も美談というかそういうのはあるけど、僕は本当に阪神に来てお世辞抜きに良かったと思っていて、もし同じシチュエーションがあればまた来たい。僕の考えですけど、1つの球団でやるというのはやっぱり視野が狭くなるというのがあるので。外から野球界というのを見たら面白いことがたくさんあることに気付きました。
――今年は鳴尾浜で過ごした
今後の人生にすごい勉強になった年だと思う。生き生きした目というか、若々しさというか、うらやましいなと。こういうのが足りなくなってきたんだろうなと感じました。
――18年できた理由
体のケアは本当にすごく大事で、それだけは誰にも負けないぐらい手入れした。自分の体を1番よく知っていたなと。あとは、プラス思考じゃないけど、自信を持っていたことですかね。本当に打たれないと思って投げていましたし、自信を持つのは自分の勝手なんで。
――先発願望は
最初、若かりし頃はやっぱり「バッティングもしたいな」とか思いましたけど。もういいです、本当に。汚い、荒れたマウンドで。
―――悔いはない
ここまでの過程では本当に悔いはない。辞めるという決断をしなかったらどうかなという興味はあるけど。
――今季1軍登板なし
1軍のマウンドに上がれない悔しさというのはそんなになかったのは正直。それより、自分のボールが投げられないので、客観的に見ていた。自分がもし監督だったり、首脳陣だったら、自分だったら使わないなと思っていたんで。ある意味、ひいきされなくて僕は感謝しています。
――肩が限界だったのか
肩だけではないんですけど。昔だったら、これをしたら良くなるというのがすごく分かりやすかったんですけど、やっぱりだんだん答えが出なくなってきた。何をしても。これがあれなのかな、終わりなのかなと。
おすすめテーマ
2019年09月25日のニュース
特集
野球のランキング
-
ダイヤモンドバックス対カージナルス戦は大激戦 延長19回&6時間53分の壮絶なバトル
-
ロッテのレイビン帰国 結果残せず退団の見通しも「いい経験はできた」
-
26日の予告先発 楽天・則本昂―西武・松本航
-
【25日の公示】ヤクルト・浜田、中日・木下を登録
-
-
ロッテ・レアード帰国 シーズン中から残留交渉開始、すでに大詰め「また、来年会いましょう」
-
アストロズのコールがまた“記録的”快投!8試合連続2ケタ奪三振 この日マリナーズ戦で14K
-
巨人・原監督 阿部ねぎらう「最も勝利に貢献した選手」「大仕事が残っています」
-
ロッテ・マーティン帰国 途中加入も活躍「素晴らしい経験だった」球団側は残留要請を行う考え
-
長嶋氏 引退の阿部へ「よく頑張った」今後は指導者として期待「大きな、大きな仕事が待ち受けている」
-
【高橋聡文と一問一答】「汚い、荒れたマウンド」で中継ぎ一筋18年「本当に楽しいポジション」
-
巨人・阿部 「泣かせるような質問して」も笑顔の会見 最後は坂本ら登壇のサプライズ
-
巨人・阿部 愛される人柄は会見でも 報道陣「背番10」ユニ、「泣かせるような質問して」軽妙やり取り
-
巨人・阿部 “常勝軍団”の難しさは「現場でプレーしている選手にしか感じられない」
-
阪神 藤浪、2軍戦で5回4失点、2回までは零封 死球も
-
巨人・阿部、対戦が楽しかった投手は「阪神の藤川くん。敵ですけど切磋琢磨できた」
-
巨人・阿部、投手への思いも告白「マシソンの球受けたい」「沢村の頭をひっぱたいてあげたい(笑)」
-
巨人・阿部、原監督に感謝「僕の将来のことを僕以上に思ってくださっていた」
-
巨人・阿部 引退決断のタイミングは原監督と「思っていることが一致した」
-
立正大 4番佐々木勝、2戦連発3号ソロで勝ち点貢献 裕季也先輩やりました
-
大谷地元 岩手・奥州市から「ふるさと応援団」が訪問、テレビ局から取材も
-
ナショナルズが2年ぶりプレーオフ進出 ダブルヘッダー2勝&カブスの黒星で決定
-
立正大勝ち点1、2ランスクイズでダメ押し 代走・阿部が好判断
-
大谷 二刀流への強いこだわり語る、五輪参加は「僕の気持ちだけではどうにもならない」
-
メジャーの年間三振数が12季連続で増加 24日に最多記録を更新
-
大谷 膝手術後初の会見、リハビリ順調 来年開幕で二刀流「出られると思っています」
-
阪神 高橋聡が引退会見 涙浮かべ「ホッとしています。体が限界と思った」
-
【東尾修が見た西武連覇要因】森が生んだ「投打の歯車」間違いなくMVPの働き
-
西武・森を東尾氏が直撃!捕手史上4人目首位打者目前 攻守の切り替えの秘けつは?
-
西武支えた救援3本柱 増田中心に結束 平井「キャンプから違う雰囲気」2年目平良も飛躍
-
西武・辻監督、チームに笑顔と勝利呼ぶ“辻流”と四つ葉のクローバー
-
【西武・中村剛也 独占手記】リーグトップ123打点 来た球をシンプルに打つという発想に変わった
-
【データで見る西武の強さ】規定投球回到達者なしも“獅子おどし打線”が投手陣カバー
-
今季で引退、日本ハム・田中賢の優しさに感謝 そして影響力の凄さも実感
-
【隠しマイク】西武・辻監督、占いの結果にホッ「よかった~」
-
【歴代巨人担当記者が語る阿部】ミスター勇退での涙が成長の糧
-
【歴代巨人担当記者が語る阿部】いつでも忘れなかった捕手目線
-
【歴代巨人担当記者が語る阿部】人間味があふれ出る最高の笑顔
-
29日引退試合のオリ岸田 練習と試行錯誤重ね「ただただ、もう一度、良い球を」
-
ロッテ鈴木大地 FA検討へ「しっかり考えたい」、守護神・益田も行使の可能性
-
ロッテ、ボルシンガーの残留微妙 バルガス、ブランドンらは退団へ
-
【内田雅也の追球】「重さ」破った作戦――崖っぷちの阪神が見せた2度のエンドラン
-
高橋由伸氏が講師役 11・30都内で小学生対象に野球教室、ミニトークショー
-
巨人・坂本、阿部の魂継ぐ!報告受けていた「引退」学んだ伝統、勝利への執念「次は僕が」
-
巨人・阿部引退 内川、鳥谷、内海らが“お疲れさま”
-
西武 秋山を5年25億円で引き留めへ 海外FA権行使視野の主将に最大誠意
-
松井秀喜氏 阿部の引退に驚いた「きっと素晴らしい指導者になれる」
-
西武、内海と来季も契約へ 今秋フェニックスLに参加志願 今季は1軍登板なし
-
西武・辻監督、来季も続投 2年契約2年目、球団幹部「手腕評価している」
-
西武、史上初の時代またぎ連覇!最大8・5差逆転 辻監督「選手たちがビックリするくらい頑張ってくれた」
-
西武・森「打てる捕手」体現 正捕手&3番の重責担った24歳「いろんな意味で大変でした」
-
西武・山川、V決定試合で43号 2年連続キング“手中”「勝てたことが一番」
-
西武・秋山、2安打5打点でけん引 2回に会心満塁一掃打
-
西武・増田が胴上げ投手「みんなに感謝」 辻監督から「楽しみなさい」
-
西武ニール、助っ人タイ記録の11連勝 胴上げ初体験「グレートフィーリングだ」
-
西武、主力3人抜けても連覇 渡辺GM「“ポイント”に足りないピースはまってくれた」
-
西武、祝勝会でも大暴れ ビール3000本が20分で泡 熊代はモノマネで大爆笑ゲット
-
西武・光成もVに歓喜 肉体改造でローテ柱&10勝 右肘違和感もCSで復帰へ
-
西武・今井「少しは力になれたと思う」 チームトップのQS12試合
-
西武・栗山、大量12点火付け 大逆転連覇に「夢を見ているような気分」
-
西武・金子侑、貴重適時打「いい場面で打てた」 盗塁王独走41個
-
西武・外崎、2安打2四球でチャンスメーク 今季から二塁転向「いい経験になった」
-
ロッテ、最終戦大敗でCS逃す 井口監督「来年こそは優勝勝ち取る」
-
ソフトバンク 2年連続V逸 最大8.5差から…工藤監督「何とか勝たせてあげたかった」
-
楽天、2年ぶり4度目CS決めた!ウィーラー逆転V弾 平石監督1年目でお見事
-
楽天 守護神・松井、最多セーブ確定「救援陣みんなで獲ったタイトル」と感謝
-
王彦程 憧れは守護神・松井 楽天入団会見
-
日本ハム・清宮、全3打点「残り2試合も全力でプレーする」チームは5位確定
-
オリ3年ぶり最下位決定 またも金子に…西村監督「ずっとやられっぱなし」
-
巨人・阿部、27日引退試合で4番捕手も!ナインに引退報告“有終の日本一を”
-
阿部、指導者の“王道”へ ポストは日本シリーズ後
-
中大後輩・沢村、阿部の引退惜しむ「あんな別格な人はいない」
-
巨人・山口、プロ14年目で初タイトル 自己最多15勝
-
巨人・高橋、四死球反省「チームが勝てるように準備したい」 原監督は及第点評価
-
阪神・球児、阿部をK斬り 敬意込めたオール直球勝負「この15年の中で一番の選手」
-
阪神・福留5年連続2桁10号 42歳が豪快バックスクリーン弾 3連勝でCS望み
-
阪神ジョンソン、6試合ぶり登板 1回零封で復調アピール「よかったと思う」
-
阪神・梅野、プロ野球新120捕殺「自信をもってやりたい」 打っても自己最多9号
-
DeNA、初のハマスタCS!!最多動員に支えられ98年V以来の2位以上
-
中日7年連続Bクラス確定 ロメロ来日最短KO 打線はわずか3安打
-
広島・長野、CSも4番候補 9月好調打率・333 高ヘッド「夏場以降振れている」
-
ヤクルト・ドラ4新人浜田 25日、中日戦で初出場へ“村上の道”目指す
-
大船渡・佐々木、10・2プロ表明会見 佐々木「これからも野球を続けていく」
-
桐蔭学園・森敬斗、プロ志望届提出へ U18代表では「1番・中堅」
-
立正大・奈良間、サヨナラ弾!1年生喜び爆発「とにかく頭を越そう」
-
大地長官、500球の球数制限を評価「まだ議論の余地ある」
-
平野、節目登板も痛恨被弾でPO消滅 4試合ぶりの失点