楽天―ロッテ間で計7人移籍 プロ野球発展に不可欠な“活躍できる”環境の整備

2019年12月22日 08:30

野球

楽天―ロッテ間で計7人移籍 プロ野球発展に不可欠な“活躍できる”環境の整備
11月27日の楽天入団発表会見で、石井GM(左)に帽子をかぶせてもらい笑顔を見せる鈴木(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 シーズンの最終盤までCS進出を懸けて激しく火花を散らした楽天とロッテが、ストーブリーグの“主役”になった。
 まずは楽天が、11月18日に国内FA権を行使した鈴木大地内野手の獲得を発表した。ロッテにFA移籍した美馬学投手の人的補償で酒居知史投手が加入するほか、金銭トレードで涌井秀章投手の獲得にも成功。一方のロッテは、楽天からFA宣言した美馬のほか、鈴木の人的補償で小野郁投手を指名し、楽天を自由約になったハーマン投手、西巻賢二内野手を獲得した。

 「鈴木・酒居・涌井」⇔「美馬、小野、西巻、ハーマン」。両球団間で計7人が移籍し、まるで「大型トレード」のような格好になった。一連の補強について楽天・石井一久GMが「ご縁があって、多く行ったり来たりとなりました。ウィンウィンになれば」と言えば、ロッテ・松本尚樹球団本部長も「米国ではもっとある。プロ野球にとってもいいこと」と話した。

 球界にとって、人材の流動性の低さは長年の課題とされてきた。現在の制度ではドラフト指名された選手が入団後に自ら移籍先を選択できる機会はほとんどない。日本プロ野球選手会はNPBに対して「現役ドラフト」の早期導入を求めており、今後の交渉の行方が注目される。

 所属チームで埋もれていた才能が、移籍先で開花するケースも少なくない。一度しかない野球人生。「飼い殺し」になることを危惧する選手も少なくない。それだけに、より活発に選手が新たな活躍の場を求められる環境を整備することがプロ野球界の発展には不可欠なはずだ。(記者コラム・重光 晋太郎)

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