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パCS争い 今年唯一の「下克上」の機会を得るのはロッテか西武か

2020年11月08日 10:10

野球

パCS争い 今年唯一の「下克上」の機会を得るのはロッテか西武か
ロッテの井口監督 Photo By スポニチ
 今年唯一、「下克上」のチャンスがあるのはどっちだ。0・5ゲーム差。2位・ロッテと3位・西武が8日、午後1時からZOZOマリンで最後の直接対決を迎える。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)進出を懸けた2位争い。ロッテは勝てばCS進出。西武が勝てば、それぞれ最終戦を迎える9日までもつれ込む。
 新型コロナウイルス感染拡大による日程短縮のため、パは例年の3位までではなく、2位までの2チームでCSを行う。一方、セはCSがなく、巨人の独走連覇でタイトル争いだけが唯一の楽しみ。それを考えればリーグ3連覇を逃した西武は恵まれており、雪辱の機会が残されている。ソフトバンクには過去2年、CSファイナルステージでいずれも敗戦。西武が進出すればその逆バージョンの展開となり、リベンジのチャンス到来である。

 ロッテも同様だ。昨季は最終戦で西武に敗れて3位を逃し、目の前での胴上げも許した。その試合で2回途中5失点KOされた二木は7日のオリックス戦に先発した。「昨年のことがずっと頭をよぎっていた。(試合前は)胃がきりきりした」という重圧の中で6回を1失点。王手をかける好投を見せ、昨季の汚名返上となった。

 今季は119試合目の直接対決で4年ぶりのCS進出を決めるか、それとも敗れて最終戦決着となるか。振り返れば、シーズン3位から日本一まで駆け上り、「下克上」と呼ばれた2010年は最終戦でCS進出を決めた。CSファイナルステージでは王者のソフトバンクを撃破した。

 正捕手・里崎智也の言葉が忘れられない。「何で強いかって?うちは失うものがないからだよ。あくまで挑戦者だから」。確かにその通りだと思った。ソフトバンクはリーグ優勝のプライドが重圧に変わった。プレーオフ制だった05年もシーズン1位ながらリーグ優勝を逃した。優勝したのはバレンタイン監督率いるロッテである。

 ロッテがCSに進出すれば、シーズン終盤で一気に突き放されたソフトバンクと激突する。ソフトバンクには1勝のアドバンテージがあり、有利に変わりはない。ただし、「失うものがない」であろうロッテは侮れない。率いる井口監督は10年の下克上メンバーでもある。果たして、「下克上アゲイン」と呼ばれる舞台は訪れるのか。その答えはまもなく出る。(記者コラム・飯塚 荒太) 

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