DeNA・田中健二朗「2度目の支配下登録」へ プロ14年目の再挑戦

2021年06月15日 03:00

野球

DeNA・田中健二朗「2度目の支配下登録」へ プロ14年目の再挑戦
DeNA・田中健二朗 Photo By スポニチ
 どん底からはい上がったベテラン左腕が、「2度目の支配下」をつかみ取った!
 DeNAが育成選手の田中健二朗投手(31)と近日中に支配下契約を結ぶことが14日、分かった。

 田中健は07年高校生ドラフト1巡目で静岡・常葉菊川から入団し、広島とのCSファイナルステージに進出した16年は61試合、ソフトバンクとの日本シリーズに進出した17年は60試合に中継ぎで登板。アレックス・ラミレス政権下でフル回転し、DeNAの躍進を支えた。

 だがその後左肘の違和感が続き、19年8月に左肘じん帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、オフに育成契約選手となった。そこから懸命なリハビリが続いた。

 昨年10月に左肩のクリーニング手術を受け、13日の日本ハム戦で復帰後初勝利をマークした今永昇太投手も「田中さんや(20年2月にトミー・ジョン手術を受けた)東のリハビリに比べたら、僕がリハビリを頑張ったなんて言ったら失礼」とその姿に心打たれ、先輩左腕から刺激を受けていたという。

 20年はフォームづくりに専念し、今年3月16日のイースタン・リーグ教育リーグ西武戦で復帰後初登板。9回の1イニングを無失点に抑えた。同リーグ公式戦も、ここまで21試合20回2/3を投げ、18安打11失点で防御率3・48と好調を維持している。

 チームは13日の日本ハム戦に勝利し交流戦を3位で終了。リーグ戦でも今季初の5位に浮上した。18日からの広島3連戦(東京ドーム)でステップアップへの戦いを再開する。

 その中で、この日はトレードでロッテの有吉優樹投手を獲得し、中継ぎの国吉佑樹投手を放出した。開幕から負担が続く中継ぎ投手陣に加わる貴重なピースとして、国吉の穴を埋める意味でも田中健の支配下復帰は大きな朗報となる。捲土重来(けんどちょうらい)を期す31歳。プロ14年目の再挑戦の舞台がまもなくやってくる。
 
 ◇田中 健二朗(たなか・けんじろう)1989年(平1)9月18日、愛知県出身の31。常葉菊川(静岡)では07年センバツにエースで出場しチームを優勝に導いた。通算208試合11勝13敗1セーブ50ホールドで防御率3・86。1メートル79、80キロ、左投げ左打ち。

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