広島・大瀬良 来季逆襲へ手応え!今季初完封で締めた 大谷やマエケン参考に多彩な配球で10勝到達

2021年10月29日 05:30

野球

広島・大瀬良 来季逆襲へ手応え!今季初完封で締めた 大谷やマエケン参考に多彩な配球で10勝到達
<広・D>完封で10勝目を挙げ会沢(左)からウイニングボールを受け取る大瀬良 (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島7-0DeNA ( 2021年10月28日    マツダ )】 広島・大瀬良大地投手(30)が28日のDeNA戦で19年8月2日阪神戦以来となる完封勝利を挙げた。4回まで5安打を許しながら、5回以降は1安打と修正。今季最後の登板で2年ぶり5度目となる2桁勝利に到達し、2年ぶりのシーズン規定投球回も達成した。
 2年ぶりの完封だけではない。今季最後の登板で2桁勝利に到達し、規定投球回にも届いた。それでも大瀬良は、勝利の瞬間に少し笑みを浮かべた程度で喜びに浸ることはなかった。「迷惑をかけた期間もあったし、ケガなく過ごすことができていれば、チームも違う流れでいけたのかな…と。いろんな思いがありますけど、最低限(の成績)だと思います」。4位確定のチーム状況を考えれば、この時期に個人成績では心から喜べなかった。

 ただし投球内容に手応えはある。初回1死一、三塁から牧を遊ゴロ併殺に仕留めると、4回には3連打を許しながら無失点で切り抜けた。5回以降は1安打のみ。直球とカットボールを軸にし、スライダー、シュート、フォークなどを自在に操って、最後まで的を絞らせなかった。

 「いい球があったわけでもないけど、悪い球もなかった。いろんな球をうまく使うことができたということ。良かったかなと思う」

 この配球の多彩さを求めてきた。本来は150キロ前後の直球とカットボールで押し込む本格派ながら、新たなスタイルも試行錯誤。「正直、自分の直球に信頼を置いていないし、限界を認めないといけない年齢。直球とカットだけでは、いつか苦しくなる」。エンゼルス・大谷の映像を凝視してフォークの参考にし、元同僚のツインズ・前田に連絡してシュートの投げ方を聞いたこともあった。今季の後半戦からはチェンジアップを解禁。今年で30歳を迎えて、投球に奥行きが出てきた。

 これで後半戦は7勝2敗で終えた。それだけに開幕直後に右ふくらはぎ痛で1カ月間離脱したことが悔やまれる。「離脱した時点で(10勝は)諦めていたけど、トレーナーさんに支えてもらって、後半戦は先発を守ることができた。チームに貢献するために長いイニングを投げて勝てるようにと思った結果、最低限のところまでいったのかなと思う」。投手主将としての1年目も終了。徹底的に走り込むなどしてシーズン中に立て直した姿も、投手陣の手本であり続けた。(河合 洋介)

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