「今年は“治療”の年」巨人入閣2年目、独自色打ち出す桑田投手チーフコーチの手腕に注目

2022年02月01日 10:00

野球

「今年は“治療”の年」巨人入閣2年目、独自色打ち出す桑田投手チーフコーチの手腕に注目
巨人の桑田投手チーフコーチ Photo By スポニチ
 日本ハム・新庄新監督の話題独占が予想される春季キャンプが始まった。華やかさ、話題性、改めてビッグボスの注目度の高さには驚かされる。通算16度目の春を迎えた原監督が指揮を執る巨人では、入閣2年目の桑田真澄投手チーフコーチが「今年は“治療”の年」と明言。昨年までは宮本チーフの補佐を務めていたが、今年からチーフに昇格し、独自色を打ち出している。
 まずは即戦力として獲得したドラフト1位・大勢(関西国際大)、同2位・山田(JR東日本)、3位・赤星(日大)の新人3投手について「プロの世界に入って、またジャイアンツに入って、しきたりや規律をしっかりと身につける。プラス体力、技術力を身につけて、自分で勝ち取って1軍に上がってきてもらいたい」と2軍スタートを原監督に進言。指揮官も了承した。

 桑田コーチが大きなテーマに掲げるのが「制球力の向上」だ。「135球(1イニングあたり15球)あれば、十分に完投できる。それにはコントロール。制球力がないと135球で終わらない」と説き、キャンプ中のブルペン投球についても言及。「(バッテリー間の)18・44メートルで思ったところに投げられないのであれば17・44にする。それでも難しいようであれば16・44でもいい。どのぐらいまで投げられるのか。現状を把握するのは、すごく大事」と若かりし頃に誰もが通った少年野球の16メートルに近づけて投げさせることを示唆した。

 その上で昨季のチーム完投数が4(菅野2、戸郷1、今村1)にとどまったこともあり「必ず完投するんだ、1試合でもやるんだという気持ちは持ってもらいたい」と先発陣に「1人1完投以上」を指令。89年に30試合中、20試合で完投するなど通算118完投を誇る同コーチは「20やれとは言わないけれど、やっぱり片手くらいは完投してほしい」と本音を口にしつつも「完投はチームにもプラスですし、最後のバッターを打ち取って勝ったときの感動が最高。その勝利の味を味わってもらいたい」と説いた。

 「我々の時代は感覚とか、経験則だけの指導だったんですけど、今は科学的根拠やデータがあるので、それと自分の経験とか、感覚を合わせて指導していく。それが今の時代には必要だと思います」と桑田コーチ。球界きっての理論派と言われる手腕に注目したい。(記者コラム・花里 雄太)

おすすめテーマ

2022年02月01日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム