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新庄流“細かすぎる”紅白戦 「大好物」1死満塁からスタート「全ての練習になる」

2022年02月07日 05:30

野球

新庄流“細かすぎる”紅白戦 「大好物」1死満塁からスタート「全ての練習になる」
紅白戦でマイクを手に指示を出す新庄監督(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 日本ハムは6日、今キャンプ初めての紅白戦を行った。紅白戦としながらも場面は全て4―3の1点差で1死満塁とするなど、新庄剛志監督(50)のこだわりが詰まった特別ルール満載の「細かすぎる紅白戦」。守備位置や打順もシャッフルし、試合中に自らマイクを握って指導も始めるなど、初実戦もビッグボスならではとなった。
 紅白戦と銘打たれて始まった一戦は、新庄監督が「大好物」と語るオール1死満塁設定だった。

 1死満塁の攻防は「現役時代からやった方がいいなと思っていた」という練習。後攻が常に4―3でリードしている状況とともに、ナインには開始直前に伝えた。緊張感を持続するために、投手は打者3人を相手にする登板を2セット。「(打者は)一番力む場面だし、守備側は一番緊張している場面。ピッチャーも抑えたら“よっしゃー”ってなる。1死満塁は全ての練習になる」。指揮官の言葉通り、緊張感を持ったプレーが続いた。

 オーダーにもとらわれず、守備位置や打順も柔軟に変更した。本来は外野手の五十幡、万波がそれぞれ遊撃と三塁にまわり、内野の細川は中堅も守った。今キャンプはノックでも内外野の入れ替えを行うが「違うポジションを守ったら必ず力むので、その力みをなくしてほしい」と細やかな意図で、初実戦の時間を効果的に使った。

 試合中にはマイクを握って1球ごとに指示。特に走塁と外野守備にはこだわった。二塁走者だった五十幡には「もう1歩(リードを)大きく」などと指示。外野手には「ライトとセンターの距離が空きすぎ」とポジショニングの微調整を求めた。左翼の杉谷がガッチリと構えるのを見て「レフト、構えるな。こういう感じ」と姿勢までにも指導が入った。高校野球では、練習時にネット裏からマイクや拡声器を使って指示を出す監督が度々、見られるが、プロ野球の紅白戦中では、ほぼ見られない光景だった。

 かつての定位置である中堅の後方に陣取り、外野手に直接、助言もした。「いろいろやってほしいこととか、インプットできた。後は個人個人に説明していければ」。細部へのこだわりを大いに見せた初めての紅白戦。なによりも「ケース打撃」の内容を「紅白戦」と位置づけたこと自体が、新庄流のマジックだった。 (東尾 洋樹)

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