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阪神打線に新オプション!3番・近本が唯一の適時打 1番・島田は2安打 大山不調でテスト手応え

2022年03月06日 05:30

野球

阪神打線に新オプション!3番・近本が唯一の適時打 1番・島田は2安打 大山不調でテスト手応え
<神・楽>8回、中前適時打を放ち次打者の4番・佐藤輝を背に一塁へ向かう3番・近本(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【オープン戦   阪神2-8楽天 ( 2022年3月5日    甲子園 )】 阪神・近本光司外野手(27)が5日の楽天戦で今春初めて3番出場し、8回の適時打でしっかり適性を示した。4番・佐藤輝、5番・マルテとの中軸結成は昨季を通じても初めて。前提として欠かせない代わりの1番では島田海吏外野手(26)が2安打で起用に応えた。大山の不調を逆用した今回テスト。有事を乗り切る新オプションが見えた。
 終始劣勢の一戦。唯一の盛り上がりが8回だ。2死三塁で近本は2球目を中前へ鋭く打ち返し、2点目を奪った。紅白戦、練習試合を通じて今春初の3番でフル出場。4打席に立ち、唯一の適時打を放ったことが猛虎にとっての収穫だった。

 まだ3月上旬。大山のオープン戦無安打の低調を逆に利用する形で新布陣を試した。近本―佐藤輝―マルテの中軸は、昨季一度もなかった組み合わせと並び。開幕4番が佐藤輝でも大山でも、好不調の大きな波は共通の特徴で、備えの布陣は欠かせない。矢野監督は「チカは1(番)でも3(番)でもいける。何かを変える必要はない。3番でも積極的に今まで通りいってくれたら」と適性を再確認した。

 もちろん、近本は2人いない。

 3番=近本を可能にするには、代わりに1番を任せる人材がいる。島田だ。同じ左打ちの外野手で俊足を武器にするところも同じ。実際に近本が3番に座った昨季6度のうち5度で1番を務めた。

 今春対外試合では2度目の先発1番。近本との同時先発では今回が初めてだった。6回先頭は左翼線二塁打。8回1死二塁からは右前打で好機を広げ、二盗も決めた。糸原の一ゴロによる1点目を呼び、近本の適時打では生還。確かな連動に矢野監督はうなずいた。

 「今日みたいに1番に入れるぐらいになれば、チカの3番はいける。試しながらやってるんだけど、チカの代わりに(1番は)誰かっていうところでは、島田が入ってくれないと。足もあるし、相手にとって嫌な打線になってくれる」

 井上ヘッドコーチも「近本に近いモノがある選手といえば、あいつかな。打線の組み方に困った時に“島田がいるじゃん”という存在になってほしい」と期待を膨らませた。

 5年目26歳。中学時代に100メートル走で桐生祥秀に勝った…という話題ではなく、地道に磨いた実力で新オプションのキーマンに躍り出た。「一番に出塁を意識して臨んだゲームだった」と振り返り、「塁に出すと、嫌だなと思わせる打者になっていかないといけない」とアピール継続を誓った。(長谷川 凡記)

 《大山4戦連続無安打》決して焦る時期ではない。それでも、オープン戦初戦から4試合で計15打数無安打の結果だけでなく、打撃内容でも心配なのが大山だ。2回の第1打席から遊ゴロ失策、見逃し三振、三ゴロ、二飛。今春初めて6番まで下がり、外野にも打球が飛ばない打席が続いた。井上ヘッドコーチは「(キャンプで)追い込んできている反動がちょっときているのかな」と大山を含む打線全体の低調を認め、「気持ちの中で焦りというものをある意味持ってほしいかな」と発奮に期待した。甲子園に限れば17年7月27日のDeNA戦以来、実に5年ぶりの左翼出場。状態によっては本番でも今回のように打順を下げての外野出場というオプションも用意される見込みだ。

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