赤星憲広氏 阪神・佐藤輝の意識はフルスイングからミートへ“進化” 力まない方が持ち味生かせる

2022年06月19日 05:15

野球

赤星憲広氏 阪神・佐藤輝の意識はフルスイングからミートへ“進化” 力まない方が持ち味生かせる
赤星憲広氏 Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神4ー1DeNA ( 2022年6月18日    甲子園 )】 【赤星憲広 視点】走者を還す意識だったのだろう。阪神・佐藤輝が初回1死一、三塁で左中間に逆転の2点二塁打。1ボールからの真ん中低めスライダーは、2球続いたところを読み切った勝利だったのかもしれないが、強引に引っ張らなかったのがよかった。
 打撃を崩していた昨年の悪い時と比べれば、明らかに、今年は何でもフルスイングの意識から、バットの芯で捉えよう、ボール球には手を出さないようにしように変わってきている。100%の力でなくても放り込むのは可能だし、その方向性は正解だと思う。

 4―1の7回2死走者無しでは、ホームランを狙っていい打席だったし、実際に狙っていたと予想するが、初球真っすぐファウル、2球目見逃し、3球目スライダーをファウルから、最後は真ん中ストレートを二ゴロ。そんなに力まない方が、打球も上がると思う。5月27日のロッテ戦で0―0の9回1死走者無しで守護神・益田の低めボールゾーンのシンカーをバックスクリーンに放り込んだ決勝弾があったが、体勢を崩されながらもしっかりとコンタクトすれば、どの方向にも放り込めるのだから。

 今の阪神打線は前を打つ近本、そして5番大山、6番糸原が好調で得点が取れている。投打の歯車がかみ合い、バランスもいい。佐藤輝は好不調のどちらでもない普通の状態だが、いずれ前後の打者も落ちてくる時が来るだろうから、その時に引っ張っていければチームの勝率もまだまだ上がっていける。ヤクルトとのゲーム差を縮める追い上げを可能にする勢いは、4番・佐藤輝の爆発的な活躍しかないとも思っている。(スポニチ本紙評論家)

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