槙原寛己氏が分析 ノーノー今季4度「投高打低」の要因はマウンドの硬さと高め直球の使い方

2022年06月19日 04:45

野球

槙原寛己氏が分析 ノーノー今季4度「投高打低」の要因はマウンドの硬さと高め直球の使い方
槙原寛己氏 Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   オリックス2―0西武 ( 2022年6月18日    ベルーナD )】 歴史的な「投高打低」の要因はどこにあるのか。元巨人で94年に完全試合を達成した本紙評論家の槙原寛己氏(58)が分析した。
 特にパ・リーグで顕著な「投高打低」。要因として、まず「マウンドの硬さ」を挙げたい。マウンドに適応した投球フォームを投手が身につけ、全体の球速アップ、引いては投高打低の傾向につながっていると思う。

 オリックス・山本も踏み出した左足を突っ張らせて「つっかい棒」のように支点にして体を回転させる。以前とはトレーニング方法も変わったとはいえ、筋力などは急には変わらない。硬いマウンドをうまく利用する投手が増え、球速150キロが驚きでなくなり、打者の力を上回っていると感じる。

 もう一つが「高めの直球」の使い方。打者はバレルゾーンやフライボール革命を意識し、低めのボールを高く打ち上げる打撃が増えてきた。それに対抗するのが高めの直球だ。物理的にもアッパースイングに対しては非常に有効に働く。加えて打者の顔に近く、より速く見える。球速が全体的に速くなっている中で、高めをより意識し、巧みに使っている投手が結果を残している。

 ファンからすれば、あまりに打線が不発では「見ていてつまらない」という意見が出るかもしれない。本格的な夏場が来れば、投手も疲労がたまる。その時に現在の投高打低の傾向がどうなるか。注視していきたい。(スポニチ本紙評論家)

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