広島・栗林、なぜ与四球数が減ったのか明かした!「投球フォームの変更は大きなきっかけの一つ」

2022年07月29日 07:00

野球

広島・栗林、なぜ与四球数が減ったのか明かした!「投球フォームの変更は大きなきっかけの一つ」
広島・栗林 Photo By スポニチ
 広島の若手選手が本紙に特別コラムを寄稿する「若ゴイ跳ねる。」。第5回は、栗林良吏投手(26)が担当した。前半戦は32試合で0勝1敗、20セーブ、防御率1・74。「2年目のジンクス」を払しょくする安定感の要因を技術面、精神面ともに自己分析し、勝負の後半戦にかける意気込みを明かした。
 前半戦は、セーブ機会で計3度の失敗を経験しました。その点は納得できていませんが、与四球数が昨季と比較して減少(※1)していることは前向きに捉えています。

 なぜ、与四球数が減ったのか。技術面、精神面の両面に要因があると考えています。投球フォームの変更は大きなきっかけの一つとなりました。始動時に左足を高く上げていた点を開幕直後に修正。左足の上げる高さは、クイック時の動作のように低くしています。

 メリットはマウンドの状態に左右されないということ。マウンドには他の投手が掘った穴ができています。しっかりと左足を上げる場合は、穴の位置次第でバランスよく立つことが難しくなる。昨季から気になっていたのですが、フォームを変更するまでには至りませんでした。

 開幕直後に失点が続いたことで、何かを変えないといけないと思いました。横山投手コーチとキャッチボールをしているときに伝えられたのは、「足を高く上げなくても球の強さは変わらないし、制球も良い」ということ。その言葉を信じて投球フォームの変更を決断しました。開幕してすぐに着手できたことは、いまの成績につながっていると思います。

 精神面の変化も感じています。昨季途中から四球が増えた原因は、「自信のなさ」にありました。昨季の開幕直後は自信もあり、腕を思い切り良く振れていました。ただし、失点や黒星を経験すると、「自分のせいで負けてしまったら、どうしよう…」という怖さを感じるようになりました。必要以上に厳しいコースを狙うようになり、カウントが不利になるという悪循環が生まれていました。昨季との大きな違いは、自分の球に自信を持ってマウンドに上がれていること。野手の方がしっかりと守ってくれると信じて投げられている点もプラスに働いていると思います。

 現在のブルペン陣には、一岡さんや中崎さん、薮田さんら3連覇を知るメンバーがいます。中崎さんから3連覇時の話を聞くと、自分が登板間隔など恵まれた環境にいることを痛感します。当時は3連投も日常的だったと知り、自分はまだまだなのだな…と。また、中崎さんは日々の結果の良しあしに左右されることなく、目の前の練習に集中しています。長いシーズンを戦う上で、毎日気持ちを切り替えていくことの大切さが伝わってくるので、見習わなければいけないと思わされます。

 昨年12月に長女が生まれ、父親として迎える初めてのシーズンです。起床時間が早くなったり、夜泣きもあるけど、毎日が本当に充実しています。去年より前半戦が早く終わったように感じたのも、野球だけでなく私生活も充実していたからでしょう。前半戦はチームのみんなに助けられ、ファンの皆さんに支えられてここまで頑張って来られました。後半戦は、緊迫した試合が増えると思います。ファンの皆さんと一緒に戦い、笑顔で終われるように1試合1試合に全力を注ぎたいと思います。(広島東洋カープ投手)

(※1)昨季は52回1/3で被安打23に対して28与四球。今季は31回で8与四球。

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