西武・与座、プロ初完投初完封!95戦目で今季チーム初 2位ソフトBに連勝、1・5差に

2022年07月31日 05:30

野球

西武・与座、プロ初完投初完封!95戦目で今季チーム初 2位ソフトBに連勝、1・5差に
<ソ・西>プロ初完封の与座は捕手・森(左)と笑顔でタッチを交わす(撮影・岡田 丈靖)           Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   西武6―0ソフトバンク ( 2022年7月30日    ペイペイD )】 「下手投げ」で大関に投げ勝った。まるで相撲の決まり手。西武で今季完投一番乗りを果たしたのは与座だ。無四球で7安打に封じ、プロ初完投初完封を達成した。
 「一人で投げきるというのは今年の目標の一つだった。うれしい。何より疲れました」

 最速134キロでも打球がヒットゾーンに飛ばない。「肩透かし」のごとく、強力打線のタイミングをことごとく外すからだ。最も遅い89キロのカーブなど緩急を駆使。全112球で空振りはわずか10球しかなく、「うまく打者との駆け引きができた」と胸を張った。9回は空振り三振した柳田にバットを叩き付けて悔しがらせた。

 下手投げの基礎は相撲でなくテニス。父・貞央さんは地元の沖縄県浦添市でテニスのインストラクターをしており、小学校時代から手ほどきを受けていた。岐阜経大時代に下手に変え「小さい時のテニスの動きが染みついていてピタッとハマった」と言う。ラケットを振るように体を横回転させる投法でプロに進んだ。

 今季チームは12球団で唯一完投がなかった。95試合目の初完投は球団史上最も遅い。ただ、それはリリーフが強力な裏返しでもある。この日は前半戦フル稼働したブルペン陣が誰も肩をつくらずに済んだ。8回を終えて「一人で行け」と背中を押した辻監督はベンチで「今日の記事は(首位陥落して)“一日天下”じゃなくて“初完投”だな」と考える余裕まであった。

 「九州場所」での首位攻防戦で2連勝に導き、2位ソフトバンクとのゲーム差を1・5に広げた。2月に大学の同級生と結婚した与座。チームトップ8勝目の記念球を手にし「妻に渡したい。ケガと(右肘の)手術をした最初の2年間も支えてもらった」と感謝した。(神田 佑)

 ≪球団史上最遅≫与座(西)がプロ初完投初完封。8勝目となり、山本(オ)の10勝に次ぐリーグ2位タイに浮上した。また、西武は、今季12球団で唯一完投がなかったが、開幕95試合目にして初めてマーク。西武がこれまで、最も初完投まで試合数を要したのは昨年のシーズン93試合目(8月21日に今井が負け完投)となっており、今季はこれを2試合更新する最も遅い初完投になった。ただし、完投こそ少ないが、継投も含めた今季の完封は17度目で、オリックスの16度を上回る両リーグ最多だ。

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