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大型トレード連発の中日 砂田は手薄な左の救援補強にうってつけ 京田は悩み抜いた1年、新天地で再起へ

2022年11月18日 12:02

野球

大型トレード連発の中日 砂田は手薄な左の救援補強にうってつけ 京田は悩み抜いた1年、新天地で再起へ
中日の京田(左)とDeNAの砂田 Photo By スポニチ
 中日は15日に発表された阿部と楽天・涌井に続いて今オフ早くも2度目のトレード成立となった。ともに生え抜きの内野手を出して、投手を獲得。今回は昨年まで遊撃のレギュラーだった京田を放出し、左のリリーバーである砂田を手に入れた。
 今季の救援陣は祖父江、藤嶋、清水、最優秀中継ぎ投手のロドリゲス、最多セーブのR・マルティネスらリーグ屈指の強力布陣を誇るが、左は福のみと手薄だった。

 その福は10月に国指定の難病である「黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受け、来季の開幕が微妙な状況。ベテランの岡田が今秋からサイドスローに挑戦しているが、こちらも現時点では計算が立っておらず、左の中継ぎの補強はオフの課題だった。27歳と働き盛りで経験も豊富な左キラーの砂田はうってつけの存在だったといえる。

 一方、長年遊撃のレギュラーだった京田は厳しい立場に立たされていた。今季は昨秋から試行錯誤していた打撃フォームが最後まで固まらずに低迷。打撃の悩みが、持ち味の遊撃守備にも影響を与え、5月4日、DeNA戦(横浜)での試合中の強制送還につながった。その後は6月に再昇格を果たしたものの、8月に再び2軍降格となり、シーズンを終えた。

 若手の台頭もあった。後半戦は高卒2年目の土田が急成長を見せ遊撃に定着。8月19日のヤクルト戦でサヨナラ打を放つなど勝負強さを見せ、首脳陣の信頼を勝ち取った。今秋のドラフトでは村松(明大)、浜(独立L福井)、田中(亜大)、福永(日本新薬)と二遊間を守れる即戦力タイプの内野手を4人も指名。センターラインで若手を積極的に起用していく方針が明確になっていた。

 オフに入ってからは、同じく今季結果を残せなかった1学年下の高橋周がみやざきフェニックス・リーグや秋季キャンプに招集される中、京田は秋季練習からベテランと同じフリー扱いとなり、一人で再起を目指すトレーニングを続けた。悩み抜き、もがき続けた1年だったが、本来はリーグ屈指の実力を持つ遊撃手だけに、環境が変われば輝きを取り戻す可能性も十分にある。

 立浪監督は今季の総括で「これからいろいろ変えていかないといけないし、変わっていかないといけない」と宣言した。今オフは引退、戦力外、トレードを含め、支配下14人が退団、5人が育成契約へ変更となった。聖域なき改革、血の入れ替えが続いており、第3弾の可能性もありそうだ。(中澤 智晴)

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