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阪神・岡田監督 星野流「勝つ意識」の植え付け方 逝去から5年…闘将命日に改めて思う

2023年01月04日 05:15

野球

阪神・岡田監督 星野流「勝つ意識」の植え付け方 逝去から5年…闘将命日に改めて思う
03年、リーグ優勝を果たし阪神・星野仙一監督(右)とグラウンドに向かう岡田彰布コーチ
 阪神の岡田彰布監督(65)が、2018年の1月4日に膵臓(すいぞう)がんで亡くなった星野仙一さん(享年70)の命日に際し、故人へ思いをはせた。中日、阪神、楽天の3球団をリーグ優勝に導いた「闘将」のシンボルだった「勝利へのこだわり」の重要性を改めて思い起こし、今シーズン、18年ぶりのペナント制覇を目指す。
 18年に星野さんが亡くなった後、岡田監督が監督という立場で1月4日の命日を迎えるのは今年が初めてだ。「闘将」とともにタテジマのユニホームに袖を通した02、03年の2年間を振り返り、「勝つというか、そういう意識はすごかった」とかみしめた。

 2軍監督に就いていた01年冬。選手の結婚式の出席中に、監督就任が決まっていた星野さんの突然の来訪を受けた。力になってくれと頼まれた。当時のチームは暗黒時代。95年から01年までの7年間で、実に6度もの最下位に沈んだ。“ダメ虎”を一掃するために、強烈なリーダーシップで改革を進めた手腕を、目の当たりにした。

 「暗黒の最下位、最下位でいっていたチームやったからな。二十何人の(血の)入れ替えとかもあったからな。トレードとかね」

 体制の刷新を図るとともに、“戦う虎になれ”と訴え続けた姿も、鮮明に記憶に残る。

 「勝つ意識を植え付けるというかな、そういう感覚は(星野さんは)すごくあったけどな。それまで、めっちゃ負けているからや」

 星野政権下の03年の優勝を内野守備走塁コーチとして支え、故人からバトンを渡される形で04年から監督に就いた。受け継いだ戦力に、「JFK」という新たな継投策をアレンジして、自身も05年に優勝監督になった。以降のチームはAクラスの常連。星野さんが残した遺産の大きさを「そういう(勝利への)意識は変えなあかんというのはすごく感じたな」と振り返った。

 現在のチームは若手が中心。「大人のチーム」と表現する03年や05年の状況とは大きく異なるが、勝者に求められる条件は同じだ。くしくも、03年の優勝も18年ぶりのものだった。歴史は繰り返す。星野さんが訴え続けた勝利への執着心こそが、Vの原動力になる。(倉世古 洋平)

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